第52話
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たくしもそうだわ。もっと力になれればって……」
「お二人とも……ふふ、そのお気持ちだけで十分です。どの道女学院に居続けることはできませんでしたから。―――まあ、新姫様と乙女の嗜みで盛り上がったり……リーゼアリア先輩のお兄様ラヴな話が聞けなくなったのは残念ですけど♪」
純粋に自分を心配している二人の様子に驚いたミュゼは静かな表情で答えた後いつものように小悪魔な笑みを浮かべた。
「も、もう……」
「ふふ、本当に相変わらずね。」
「……確かトールズでは”ミュゼ”と名乗っているのだったわね?実戦もある環境だそうだけど、ちゃんとやって行けそう?」
「ええ、これも自分で選んだ道ですから。―――いざとなれば先輩のお従兄様が守ってくれるでしょうし♪」
リーゼアリアの心配に対して静かな表情で答えたミュゼは意味ありげな視線をリィンに向けて微笑んだ。
「え………」
「……?」
「―――悪い。聞くつもりじゃなかったんだが。」
ミュゼの言葉に二人が首を傾げているとリィンがミュゼ達に近づいてきた。
「お、お兄様……!?」
「リィンさん……!」
「その……殿下も申し訳ありません。」
「ふふっ、乙女の密談を聞かれてしまいましたね♪」
「まったく、思わせぶりに目配せしてくると思ったら……」
二人が自分の登場に驚いている中意味ありげな笑みを浮かべたミュゼの言葉にリィンは呆れた表情で溜息を吐いた。
「ふう……リィンさんは悪くありませんわ。」
「ええ……昔からこの子はこうですから。」
その後リーゼアリア達はミュゼとの関係についてリィンに説明した。
「そうか……アルフィンからミュゼが帝都のアストライア女学院に在籍していた事は聞いていたが、二人とも知り合い同士だったんだな?」
「ええ、在籍は昨年末までですけど。お二人や姫様には後輩としてとても可愛がっていただきました。」
「どちらかというと私はこの子にいじられてばかりでしたけど……」
「ふふっ、だって先輩、いちいち可愛いんですもの。」
「うーん、それについてはわたくしも大いに同意するわね。」
ジト目で見つめてきたリーゼアリアに対して小悪魔な笑みを浮かべて答えたミュゼの答えにリーゼロッテ皇女は苦笑しながら同意し
「だからロッテもよ!」
リーゼアリアは疲れた表情でリーゼロッテ皇女に視線を向けて指摘した。
(……アルフィンは口にはしなかったけど、ミュゼが第U分校に移ってきた理由は恐らく彼女の”叔父”が原因なんだろうな……)
「……殿下、リーゼアリア様。そろそろお時間が――――」
ミュゼたちの様子を見守りながらリィンが考え
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