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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第21話 勝利の旗を上げるのは
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し、叫ぶ。

「―――ウェイブッッッ!!!!」

部屋を覆い尽くすほどの闇を、レッドは真正面で受け、ずっと立っていた姿勢から行動を移す。

「―――か―――ッ!!」

両手を腰を構え。

「――め――ッ!!」

構えている両手から魔力()集中し、溜める。


「――は――ッ!!」

少しずつ上がっていくその力は、まさに目の前の魔法でこの場を救う逆転の技。
この技を覚えたのは7年前。記憶の中で見た金髪の戦士が放った技だ。


「――めェ――ッ!!」

この技に何故か、信頼を持っている。
まるで、数々の危機から救わせる…そう思わせるような技。

だったら、今こそ放つ。自分の――自分たちの大切なギルドのために。

「――波ァアアアアァッ!!!」


両手の掌に集まっていた力を目の前の男へと放出した。

ジョゼの出した全力の魔法を――蒼き光は飲み込み、そして。


「――――があああああああああああああああ…ッ!!!!」

幽鬼の支配者(ファントムロード)、ジョゼは――光の中へと消えていった。



レッドの放った光は巨人から突き抜け――上へと、また上へと昇り、空へと消えていく。

戦場と化していた部屋で見れていた青空は、またより一層その光景が見られるようになった。

「……」

その場に残っているのは、金色の髪をした戦士と――


「ぁ…ぁ…ァッ……」


体がボロボロで、上半身が露わになった幽鬼の支配者(ファントムロード)のマスターだった。



この戦いで勝利の旗を上げれたのは――


「…オレたち(妖精の尻尾)の、勝ちだ」

妖精である。









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