第21話 勝利の旗を上げるのは
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が激しくなっていく。
外に居た妖精の尻尾の者たちはいきなり起こった天変地異によって混乱を始めた。
だが、例外となる人物は二人。
「…始まったか」
幽鬼の支配者のギルドから光が漏れたことに気づき、そしてこの災害を見て尚、ラクサス・ドレアーはピクともせず、むしろ冷静に起こったことに対して理解していた。
「何!?何が起こったていうのよ!!ラクサス!!」
どうやらラクサスの呟きを間近で聞いたカナは彼がこの現象について知っていると察し、今じゃ分析不明の今がどうなっているか焦りながら問いただす。
だが、それを答えるのはこの若きドレアーではない……
「――天変地異じゃよ、巨大な魔道士の二人によってな」
その言葉から紡ぎ出される声は、この場にいる誰もが知っている声。
優しく、どこまでも自分たちを支えてくれた、恩人であり、親。
「「「「マスター…ッ!!!!」」」」
妖精の尻尾の総長は、マカロフ・ドレアー。
「―――来るのが遅えよ、ジジイ」
マカロフの姿を見て目から涙をこぼす者たちが居た。そして、何よりもとびっきりに、嬉しそうに笑みを浮かべる妖精の尻尾の魔道士たち。
自分の祖父であるマカロフの登場にラクサスは皮肉げな言葉をかける。
普通の人が見たら笑っているか分からない、だが昔から見て分かるような微笑みを浮かべて。
「バカ言うな、儂は最高速度でこっちに来たんじゃ。遅れたのはどっかの馬鹿が通り越してきたせいで驚いてしまった」
「その馬鹿なら今あの中で暴れているぜ、ここから見てもわかりやすくな」
マカロフの無事な姿を見て安心した彼らは冷静になり、ドレアー家の祖父と孫の会話を聞いて疑問を浮かべた。
「なァ…マスター、その馬鹿ってのだ誰だ?てかなんでマスターがこっちに…」
「質問はいっぺんにする!!…なぁに、お前たちが知っている、強いサイヤ人…家族じゃ」
「――まさか」
マカロフの言葉により、カナのこの戦いが始まる前の記憶が蘇る。
―――アイツが帰ってきた
その者は目の前にいるラクサスが信頼している男であり
―――レッドが…帰ってくる…!!
ギルドにいる元S級の看板娘とあの緋髪が想う――サイヤ人
「「「――レッドがァ…!!?」」」
その場にいるラクサスとマカロフとカナ以外の者たちが、驚愕の声をあげたのだった。
◆◆◆◆◆◆
「――驚きました、流石は妖精の尻尾のサイヤ人…私の魔法を封殺
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