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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十二話 一つの時代の終焉です。
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自由惑星同盟のシャロン・イーリスが帝都オーディンに衝撃的な宣戦布告をしてからというもの、帝国軍全軍は内心戦慄を覚えながらも、開戦に向けて準備を進めていた。
そのさなか、フィオーナ、そしてティアナは束の間の暇を見つけてフィオーナの邸宅でお茶を飲みながら話し合っていた。ミュラーは軍務省に出仕して不在であった。
「ねぇ、ティアナ。」
「何?」
「ラインハルトは本当に自由惑星同盟に攻め込むつもりなの?」
「今更何言っているの?ラインハルト、そしてあなたの教官の意志は固いじゃない。」
フィオーナはしばらく窓の外を見つめていた。何か考えをまとめようというかのように。親友はその端正な横顔を見ていたが、何も言わずにそのまま任せるにとどめた。
「・・・・あなたはどうなの?」
真っ直ぐに自分に向けられた言葉。ティアナは短く「ハッ」というと息を吐きだし、スプーンでカップをはじいた。ピンという乾いた音が二人の間を流れる。
「かくいう私も覚悟を決めているつもりよ。一度は前世でついた勝負、また繰り返すことを考えるだけで悪夢だと思うけれど、ラインハルトを守ると誓ったわけだし。」
「・・・・・・・・・・。」
「あなたは違うわけ?」
フィオーナはかぶりを振った。
「そうじゃないわ。そうじゃないの。ラインハルトを守り通すという意思は今もずっと変わっていない。今までも。そしてこれからも。でも・・・・・。」
「でも?」
「私はずっと考えていたのだけれど・・・・。一人の人間を守ることに伴う犠牲を考慮しなくていいのかなって・・・・。」
「・・・・・アイツの事?ベルンシュタインの奴の事を言っているの?」
「ベルンシュタインだけじゃないわ。ブラウンシュヴァイク公のこと、リッテンハイム侯のこと、そして大勢の貴族たちの事、そして、皇帝陛下の事も。」
「で、その陰に隠れて泣いている大勢の平民は無視なわけ?」
「それを言われると身も蓋もないのだけれど・・・・。」
「いい、フィオ。あなたは優しすぎるのよ。全部を!全てを!丸ごと!救おうなんて、神様じゃない限り・・・いいえ、神様だったとしてもできるはずがないの。あなただってわかっているでしょう?」
「・・・・・・・・・・。」
「選民思想だっていうのなら、そう言えばいいわ。一番いやなのは、そうやって、悩んで、結局!!」
ティアナの声が広いリビングにこだました。
「・・・結局誰も救えなかったという結末。そんな結末こそ、誰も望んではいないわ。」
「・・・・・・・。」
「フィオ。」
半ば俯いて親友の言葉を聞いていたフィオーナは顔を上げた。
「あなたはそれを望むの?」
「・・・・・違う。そんなことは望んでいないわ。絶対に。」
フィオーナはと息を吐いた。
「わかっているつもりなの。誰彼すべてを救
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