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空に星が輝く様に
268部分:第十九話 お化け屋敷その十
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第十九話 お化け屋敷その十

「本当に何でも言ってくれよ」
「すいません」
「だから謝る必要はないさ」
 それはだというのだ。
「だからそれはさ」
「それはですか」
「だって俺って月美の彼氏だろ?」
「え・・・・・・」
「それで月美は俺の彼女で。だったらそんなの当たり前じゃないか」
 こう月美に話すのだった。
「付き合ってるんだから」
「それでなんですか」
「そうだよ。だから何でも言ってくれよ」
「それじゃあ」
「ああ、そういうことでな」
「わかりました」
 月美は微笑んでだ。陽太郎の言葉に頷いてみせた。
 そうしてである。彼女の方から言ってきた。
「私、ずっとですね」
「ずっと?」
「お友達いなかったんです」
 まずはここから話す。
「当然彼氏なんて」
「いなかったんだな」
「はい、いませんでした」
 顔を少し上にあげて話していた。
「ずっと。十六年間」
「それで今は、なんだよな」
「そうです。陽太郎君が私の彼氏ですから」
 にこりとしての言葉であった。
「だから。今はいます」
「俺もだよ」
「陽太郎君もですか」
「月美がはじめての彼女だよ」
 彼は少し俯いてだ。そのうえで微笑んで言うのであった。
「本当にさ。はじめてなんだよ」
「そうだったんですか」
「ああ、そうなんだ」
 こう話すのであった。
「月美と会うまで彼女なんていなかったんだよ」
「じゃあデートとかは」
「したことなかったんだ」
 このことも話すのだった。
「一度も。だからかなり緊張してたんだ」
「あの時そうだったんですか」
 こう話してであった。
「あの時は」
「ああ、それでな」
「それで緊張していて」
「まずいかな、失敗したかなって思う時が多くてさ」
 照れ隠しでの言葉でもあった。
「けれど月美はあれでよかったのかな」
「はい」
 月美の返答は一言だった。
「とても楽しかったです」
「だったらいいんだけれどさ」
「陽太郎君必死だったんですね」
「何処に行ったらいいか、何を喋ったらいいか」
 そんな話もするのだった。
「本当に悩んでさ。はじめてのデートだったけれど」
「実は私も」
「月美もだったんだ」
「怖かったです」
 月美は今度は俯いた。陽太郎も俯いたままだったので二人は同じ姿勢になった。その姿勢でさらに話をするのであった。
 そうしてだ。月美はその怖かった理由も話した。
「私もデートってはじめてだったんで」
「ああ、彼氏がいなかったから」
「はい、それで」
「怖かったんだ」
「はじめてすることって怖いですよね」
 月美は今度はこう言うのだった。
「何をしていいのかわからないから。本当に」
「そうだよな、本当にさ」
「だからなんです。怖
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