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空に星が輝く様に
265部分:第十九話 お化け屋敷その七
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第十九話 お化け屋敷その七

「けれどな」
「先生ね」
「ちゃんといるからな」
 今はいない。しかしなのだった。
「先生だってな」
「先生に言われるようなことはしてないから大丈夫」
「プラトニックってことか」
「そういうこと」
 こう話すのだった。
「だから大丈夫」
「プラトニックなのかよ」
「そう。恋愛はそれが最高」
 その恋愛観まで語られる。椎名の恋愛観は独特なものだった。
「もどかしいのがいい」
「がっつかないのかよ」
「がっつくのもそれはそれで恋愛だけれどもどかしいのがいい」
「という訳だからね」
 参謀に続いて指揮官が述べる。
「僕もそうなんだ」
「斉宮はどうなの」
「俺か?まあ俺はな」
「こいつ奥手だからなあ」
「そうなのよね」
 何時の間にか狭山と津島も来ていた。
「まあだからこそ見ていたいしな」
「そうなのよね」
「御前等何時来たんだよ」
 陽太郎はその二人を見て少しいぶかしむ目になっていた。
「そういえば赤瀬も。その身体で気配感じさせないのかよ」
「僕気配消せるんだ」
 こう話す赤瀬だった。
「だから」
「柔道をやってるからか?」
「うん、武道だからね」
 柔道はれっきとした武道である。そうした意味で剣道と同じなのである。
「鍛えたらこういうこともできるんだ」
「かなり鍛えた結果だろ?」
「まあそれはそうだけれど」
「何かな、それってな」
「斉宮君はできる?」
「俺は忍者じゃないよ」
 こう話してこのことを否定するのだった。
「気配消すところまでいってないさ」
「そうなんだ。そこまではなんだ」
「っていうか御前それ何処で覚えたんだよ」
「柔術の道場でなんだ」
 柔道とは少し離れてはいた。しかし大筋において同じである。柔術から柔道が生まれたからである。そうした意味では同じなのだ。
「そこでなんだけれど」
「じゃあ俺も剣術の道場で修業したら気配消せるのか」
「難しいけれどね」
「難しいどころじゃないだろ」
「私もできる」
 ぽつりと。絶好のタイミングで言った椎名であった。
「気配消せるから」
「椎名は本当に何者なんだろうな」
「只者じゃないのは間違いないわね」
 狭山と津島もこのことは確信していた。
「っていうかこんな話している間にな」
「もうレイアウトできたの」
「はい、完成」
 話してるその間にもうであった。
「つきぴーはこの通りにやって」
「このレイアウトの通りね」
「これでいいから。お化けとか幽霊も考えておいたから」
「有り難う、愛ちゃん」
 月美はにこりと笑って椎名に礼を述べた。
「お陰でこれで」
「もうできるよね、これで」
「うん、凄いのになりそう」
「やるからには完璧に」
 また話す椎
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