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空に星が輝く様に
260部分:第十九話 お化け屋敷その二

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第十九話 お化け屋敷その二

「それでかな」
「確かにあの新聞は面白いけれど」
「その通り。八条スポーツは面白い」
 実際にそうだというのであった。
「だから大スポとその二つ」
「成程、それでか」
「その二つなんだ」
「壁新聞はこれでいい」
 椎名はそれについてはこれで終わらせた。
「次は占いだけれど」
「それ駄目?」
「占いとかは」
「できる」
 皆の懐疑的な言葉への返答であった。
「タロットが」
「まさかと思うけれどな」
 ここで陽太郎が椎名に問うた。
「御前がやるのかよ」
「そう」
 その通りだという返答であった。
「私がやるから」
「御前占いもできたのか」
「趣味はタロット」
 椎名はまた言ってみせた。
「しかも当たる」
「当たるのかよ」
「私の占いは当たる」
 何処かのヒーローの如く話すのだった。
「それも確実に」
「そこまで当たるのかよ」
「何なら今占ってもいい」
 感情のない言葉だがそれだからこそだ。迫力のある言葉だった。
「それでも」
「そうなのかよ」
「そう。スポーツ新聞が置いてある占い師所属の喫茶店」
 椎名はその喫茶店がどういうものか話した。
「そういうものにするから」
「何か凄いことになるんだな」
 陽太郎は首を傾げさせながら述べた。
「そんな喫茶店はじめて聞くな」
「だからこそいい」
「だからかよ」
「普通の喫茶店でもお客さんはそこそこ以上に入る」
 その根拠も話すのだった。
「宣伝もするし腕のいいシェフもいるから」
「私?」
「そう、津島」
 まさに彼女であった。
「津島はシェフ兼メイド長」
「何か大役ね」
「それで斉宮は執事長」
 今度は陽太郎についても話した。
「それでお願い。狭山はホールスタッフ兼執事」
 また話すのだった。
「赤瀬は用心棒」
「うん」
 赤瀬は横にいる椎名の言葉に頷いた。
「わかったよ」
「そういうことで」
「それはいいんだけれどな」
 しかしであった。ここで狭山が椎名に問うた。
「メイドと執事か?」
「そうだけれど」
「何か秋葉原とか日本橋みたいだな」
「ここは関西だから日本橋」
 椎名は注釈も入れた。
「秋葉原は知らないから」
「じゃあ日本橋か」
「そう。日本橋」
 また言う椎名だった。
「日本橋も取り入れるから」
「俺今度は執事かよ」
 陽太郎は今度は腕を組んで首を捻ったのだった。

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