暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜 IF
第17話 砂漠の悪魔
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て言うしさ。ここは気合Maxで、踏破しちまおうぜ! 強くなってやるー、って誓ったんだしよ!」

 口では弱気発言とも取れる言葉を連発しそうな長田君だが、内心は燃えている様だ。この砂漠の暑さにも負けないくらいに。それ程までに、敵味方問わず、色々と出会いが強烈だったのだろうから。

「そう言えば、エール様はリセット様にはお会いしたことは今まであっただすか?」
「ん……。無いですね。名前は母さんから聞いた事があるだけで、実際には……」
「これが初対面ってわけだな。リセットって確か魔王の子の1人だし、ちょこっと警戒しそうだよなー」
「警戒する必要は一切ないだすよ。リセット様はとてもお優しい方だす。……あ、後シャングリラには リセット様だけではなくて、ヒトミ様もいらっしゃいますだす」

 ロッキーの説明に首を傾げるのは長田君。

「ん……?? ヒトミ、ヒトミ…… って、ヒトミってアレか!? 人間と友好条約を取り付けたって言う幸福きゃんきゃんの?? 膨大な経験値獲得の為だけの存在、超激レア女の子モンスター、出会ったら超ラッキー、っつー、一般常識的なルールまで変えちまったって言う!?」
「そうだす」

 長田君は目を丸くさせた。



 レア女の子モンスター 幸福きゃんきゃん。



 その存在は冒険者たちには言わば狙われる存在であり、出会う事が出来たら 即攻撃、襲い掛かり経験値を取るいわばボーナスモンスターとも言える。その力量に反比例して得られる経験値は膨大であり、最低でもLv1は上昇する。それはたとえLv1の使い手だろうと、Lv100であろうと変わらない。上限値にさえきてなければもれなく戦闘に参加した全員が得られると言うバランスブレイカーともなりうるモンスターだ。

 その種族であるのは、長田君やロッキーが言っていたヒトミと言う名を持つ少女。

 彼女はそのレアモンスターに分類される。


 そして とある理由により、冒険者と共に旅を続け、共に暮らし……そして 現在に至る。
 彼女は幸福きゃんきゃんではない。……ヒトミと言う名を持つ1人の少女だ。



「ヒトミ様は、ユーリ様の妹君だすよ。ユーリ様が冒険中に出会って、彼女を助けた時から ずっと兄と慕っている、との事だす」
「は―――……、その話も聞いた事あったけど、やっぱすげーーって言うより、どっちかと言うと不思議な話だよなー。ユーリって人は凄い凄いってのは知ってるけど、その辺はやっぱり。だって普通幸福きゃんきゃん見つけたら、即経験値! ってのが決まりなのによ? なー、エール」
「……うん。それは僕にも判るよ。だってレベルを上げるのって大変だからね」
「だろー? なのに助けて、その上兄の様に慕われててって……、うー、きゃんきゃんってみーんなもれな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ