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空に星が輝く様に
257部分:第十八話 運動会その十五
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第十八話 運動会その十五

「四組の優勝は星華ちゃんのおかげだから」
「だからいいじゃない」
「そうじゃないの?」
「けれど」
 だが、だ星華は言うのだった。声は苦いものであた。
「マラソン。負けたから」
「けれど三位じゃない」
「三位よ、銅メダルよ」
「上出来よ」
 三人はこのことも慰めるのだった。
「一位は四回だし」
「三位は一回」
「だから最優秀選手にも選ばれたし」
「満足できるんじゃ?」
「そうね」
 こう話されてだ。星華もようやく頷きはした。
 しかしである。彼女はここでこうも言ったのであった。
「ただね」
「ただ?」
「何かあるの?」
「あいつ、いるじゃない」
 まずはこう言うのであった。顔は憮然としたままだ。
「あのチビ」
「ああ、いつも来てる三組の」
「向こうのクラス委員のね」
「西堀と一緒にいる」
「そうよ、あいつよ」
 まさにその彼女のことだというのだ。
「あいつが言ってたじゃない。五つも競技に出るのとかマラソンのこととか」
「そんなの気にしない気にしない」
「そうよ、でまかせじゃない」
「適当なこと言ってるだけよ」
「けれど私実際にマラソンは失敗したわ」
 星華が言うのはこの現実だった。
「三位だったから。一位じゃなかった」
「ううん、だからたまたま当たったのよ」
「あいつの言ったことがね」
「偶然よ、偶然」
「そう思いたいけれど」
 その顔は晴れないままだった。
「実際にそうだったから」
「けれど最優秀選手じゃない」
「学年でたった一人のね」
「それ喜ぼう」
「そうね。そうするべきよね」
 何とか心を落ち着けながらの返事だった。
「そうしないとね」
「だって優勝したんだよ」
「それで喜ばないでどうするのよ」
「じゃあ今は」
 そしてだった。星華はここでまた言った。
「この店ってフリードリンクの中にお酒あったわよね」
「ええ、そうよ」
「それで八条町だし、ここ」
「それだったらわかるわよね」
 彼女達がいるのはその八条町である。この町には一つこの町だけで通用するルールがあった。四人もそのルールについて話すのだった。
「お酒飲むわよ」
「高校生でも気にしない気にしない」
「その前にね」
「そうよね。着替えないとね」
 星華の言葉だ。流石に制服で飲むのははばかれたのである。 
 それでだ。今こう言ったのである。
「ちゃんとね」
「よし、それじゃあトイレ行こう」
「そこで着替えよう」
「そうしよう」
 三人も星華の言葉に頷いてだ。あらかじめ持って来ていたラフな私服に着替えてそのうえで飲みはじめた。鞄は見えない場所に隠している。
 そうしてしこたま飲んでそのうえで鞄を持ってまたトイレに入って制服に着替えな
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