第3話
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た。
教壇の巨大猫は俺を噛み殺しそうな顔で睨む。こ、怖い……
「す、すいませんでした……」
「おいおい、担任が美人だからって反応しすぎだぞ(笑)」
俺は恐怖の余り即座に謝り座った……だが後ろの蔵原は俺の態度を勘違いして茶化す。クラス中からは笑い声が……教壇の巨大猫は多分笑っている。それも怖い。
何なんだこれは!?
俺以外の奴には巨大猫が見えてない様だ。
如何いう事だそれは?
はっ……
そ、そう言えば……昨日あの化け=猫が言ってた。
『お前と生涯の伴侶になる可能性の高い女は、皆ネコに見える様にしてやったニャ!』って。
え? つまり如何いう事?
この巨大猫4匹が、俺の生涯の伴侶?
この巨大猫を口説かないと、俺には彼女が出来ないって事!?
無理無理無理!!!
だって巨大で二足歩行の猫なんて怖いもん!
口説く前に話し掛けられない!
「はい。じゃぁ皆に自己紹介をしてもらおうかな」
俺が混乱を増してる間に、新生活の諸々な事柄を話し終えたらしく、教壇の巨大三毛猫がクラス全体を見渡しながら自己紹介タイムへと移った。
「それでは出席番号1番……からと思ったけど、座れって言った途端立ち上がった、自己アピール旺盛な君から始めてもらいましょう。その場で良いから立って、全員に顔を見せてから自己紹介して下さい」
え? そ、それって……
「おい、お前だよ、大神」
突然の無茶振りに戸惑っていると、蔵原が俺の背中を突きながら自己紹介開始を促す。
そ、そんな……何で俺が……
そう思いながらも逆らえない俺は立ち上がり、巨大三毛猫の指示通りに教室内を見渡して自己紹介を始める。き、緊張しかしない!
「は、初めまして……大神音彦と申します」
取り敢えず名前だけは言った。
如何する……後は何も思い浮かばないぞ。 これだけで座っちまうか?
「それだけじゃ寂しいわね。何か好きな物とか無いの?」
巨大三毛猫が俺を虐める!
巨大猫4匹に囲まれて恐怖に脅えてるのに、好きの物とか思い浮かぶわけねーだろ!
「あ、あの……ね、猫……」
「? 猫?」
「あ……はい、猫好きです!!」
「あら良いわね」
今思い浮かぶ“猫”と言うワードと、巨大三毛猫が言った好きな物と言うワードを組み合わせて、大して詳しくもないのに猫好き設定を作ってしまった。
色々猫の事を聞かれたら『知識は無いけど、猫は好きなの!』と言うしか無い。
兎も角言い終えた俺は、他に何か追加される前に素早く座った。
トップバッターが自己紹介を終えたと思った巨大三毛猫は、俺から視線を出席番号1番に移して自己紹介を続ける様に促す。
出席番号1番は“青木 茂”と言う名前だ。
名前を言い終えた後、『俺は犬派です。家でもセン
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