第1話
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と破いたかの様な感じにしており、随所にシルバーアクセサリーを鏤めた“パンクロック”か“デスメタル”ファンみたいな服装。
たけど特筆すべきはそこじゃない。
ヘアバンドっぽい部分が見えないけど猫耳みたいな物を頭に付け、ハリウッドの特殊メイクさながらの猫の鼻付近とヒゲを顔に付け、手には肉球と出し入れ自在な猫爪の付いたグローブ、足もグローブと同じ様なブーツ、そしてホットパンツの後ろからは黒く長い尻尾……
驚くのは、耳も尻尾も動いてる事だ。
今のテクノロジーは凄いなぁ……
まるで本物の様だ。
「所で……お前……何?」
観察が終わった所で、このコスプレ女の正体をズバリ聞いてみた。
すると返ってきた答えは俺の想像の斜め上を遙かに超えていた。
「アチシは悪魔ニャ」
「……はぁ〜、悪魔っすか」
ヤバイ女に絡まれた。
「正確には悪魔見習いだけどニャ」
「はぁ……見習いっすか、大変ですね」
地位的なランクは下がったが、リアルに近づけてくる辺りヤバさは格段に上がった。
「で、その悪魔さんが俺に何のようですか?」
早く用件を聞いてコイツを追い出したい。
「お前先刻、私利私欲丸出しの願いをしてただろ」
俺の願いを叶える為に悪質な訪問をしてきたのか? こんな女はお断りなのだが……
「聞こえてましたか……忘れて貰っても良いですよ」
「にゃはははは、もう手遅れニャ」
え〜……こんな女は嫌だぁ。
「お前が先刻祈ってた星……あれは星じゃにゃいニャ。あれは91年に一度、愛の女神“アフロディーテ”が下界を覗く為に時空に開けた覗き穴ニャ」
「はぁ……」
91年って、随分中途半端だなぁ。
「んで、丁度目の合ったお前の願いを少しだけ叶える為に、何か女神パワー的な物をお前に送ったニャ」
「え! じゃ、じゃぁ俺にも彼女が出来るって事?」
「甘えるんじゃにゃい! 女神パワー的な物でいきなりモテモテになって彼女が出来ると思ったら大間違いニャ」
「じゃぁその女神パワーにはどんな効能があるんだよ!」
「うむ。仕組みは解らんが、お前と生涯添い遂げる可能性の高い女を見分ける事が出来るらしい」
「はぁ〜? イマイチよく解らないんだけど!」
「だから……知り合って、友好度を上げて、告白して恋人同士になって、友好度を上げて、プロポーズして夫婦になって、幸せな家庭を築きつつ友好度を上げて、別れる事なく一生を添い遂げられそうな可能性の高い女を見分けられるらしいニャ」
「はぁ! 俺の思っていた御利益と違うんだけど!」
「そうは言うが、この状態も凄い事だと思うニャ。だって考えてみぃ……例えば100人の女と知り合うとして、その誰が生涯の伴侶になるかなんて普通は解らないニャ。どんなに女との仲を進展さ
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