暁 〜小説投稿サイト〜
雪音クリスの休日
09
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かったマリアは、両手で口を抑えてエルフちゃん18号に視線をロックオンしたまま首を振ってイヤイヤして後ずさりしたが、頭と心が「妹じゃない」と思って全力で抵抗しても、体の方は生きていて動いている妹を見てしまってダメになり、その笑顔が真っ黒でも目の下に偽物の印の悪役線が入っていても全く気にならず、眼球を洗うウォッシャー液がパワー全壊で流れ出てしまい、膝から崩れ落ちて全身の力も失い、死んだはずの妹に縋り付いた。
「夢、じゃないよね? 会いたかった、ずっと逢いたかったのっ!」
 声のトーンが1オクターブ、2オクターブと上がって行って、狂って壊れた声が出る。
 がっこうぐらし、のリーさんみたいに、死んだ妹の名前を付けた縫いぐるみかドールを持っていて、いつも携帯して一緒に行動して、クリスみたいにエア友達とかエア家族を作成して毎日会話していたマリア。
 ヒナと杏の木人人形と毎日会話しているマオ以上に、エア家族の人数が多い分だけ病んでいた。
「セレナッ、セレナ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!」
 マリアさん補完完了。
 例えそれが幻影でも、悪魔と取引してでも妹と再会して一言だけでも言葉を聞きたかったマリアさんは、腰抜かしてその場にヘタり込んでヌルッヌルのヌレヌレ、目の幅で泣いて号泣して慟哭してエグエグ言いながら泣き始め、絶唱する勢いでエルフナインの術に掛かり、全力で乗っかって自ら罠に嵌りに行った。

「お姉ちゃん、アガートラーム返して」
 エルフナインなので幽霊とか魂の召喚も自由で、本物のセレナの魂を呼んで楽勝でホムンクルスボディーの一つに定着させた。
「ええ、そうね、これ、セレナのだもんね……」
 涙で前が見えなくなってしまったマリアは、盲目状態でシンフォギアの装着を解いて、アガートラーム本来の所有者である妹?に返却した。
 マリアさん一瞬でエルフちゃんズに完全敗北。

 亡き妹の魂と記憶を人質に取られたので、以後もマリアの奴隷状態が確定した。
 今後も妹に会いたければ、土下座して這い蹲ってエルフナインの足でも舐めて、犬の芸をしてでも媚びるしかない。
 ほぼ麻薬中毒患者並みの闇落ちで快楽堕ちをしたマリアだが、歌手で金を稼いできても、エルフちゃんズは現金取引を受け付けてくれない。
 もし今後の報酬が、「その体でセレナちゃんを産ませてあげるよ。エルフがオトモダチとして召喚したから間違いないからね、ウフフフフフフフフフフ」などと囁かれると、胤が緒川であろうが響の父親だろうが、完全武装したSONG実働部隊180人全員でも、胤付けと交尾を命じられれば迷わずセレナを産む機械になれる。

「「「「「「「ウフフフフフフフフフフフフフ」」」」」」」
 その時の南極エルフちゃんズの黒い笑顔が怖すぎた司令。
 死にそうなエルフナインをキャロルボディーにインストール
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