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レーヴァティン
第六十一話 伊勢へと続く道その一
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                第六十一話  伊勢へと続く道
 名古屋から伊勢に向かう道は確かに整い歩きやすく人の往来もあった、だがいるのは人だけではなく。
 空から襲って来た人面顔、醜悪な人相の悪い男の顔をしたその鳥を下から上に一閃して真っ二つにして倒してだった。
 英雄は一言だ、こう言った。
「魔物は道が整っていても出て来るな」
「はい、どうしてもでござるな」 
 智もその人面鳥を刀から真空波を放って倒してから応えた、居合の太刀から上に放ったそれもかなりの威力があるのだ。
「出て来るでござる」
「獣と同じだな」
「熊やそうしたものと同じでござる」
 智はこうも言った、この島は日本に赴きがそっくりであっても虎や豹や獅子といった本来日本にはいない大型の獣もいて人を襲うこともある。
「餓えていればでござる」
「こうして出て来てだな」
「襲ってくるでござるよ」
「そうしたものだな」
「それがこの島でござる」
 自分達が今いる世界だというのだ。
「そういうことでござる」
「そうした認識でいるべきだな」
「そうかと」
「嫌でもそれを受け入れるしかないな」
「そうした世界ということで」
「そうだな、ではだ」
 英雄は倒した魔物が残した小判を拾いつつ応えた、巨人が倒した時に出る金塊と比べると微々たるものだがそうした。
「伊勢に向かっていこう」
「このままでござるな」
「そうしていこう」
 そのことをいいとしてというのだ。
「このままな」
「それでは」
 智も他の者達も頷いた、そしてだった。
 一行は名古屋から伊勢に続く道を進んでいった、魔物は確かに出るが数は多くなく旅は順調なものだった。
 その旅の夜だ、愛実は倒した虎の肉を焼いて食いつつ共に肉を焼き暖と灯りになっている火を囲みつつ仲間達に言った。
「虎の肉はどうもっちゃ」
「口に合わへんか」
「癖が強いっちゃな」
「そうやな、まあ皮はな」
 耕平は虎の皮の話をした、襲ってきた虎を倒したがその皮は取ったのだ。
「売ればえらい高く売れるけど」
「奇麗っちゃからな」
「けれど肉はな」
 今自分達が口にしているこちらはというと。
「どうもや」
「美味しくないっちゃな」
 愛実は眉をやや顰めさせて言った。
「はじめて食べたっちゃが」
「肉食の獣はどうもやで」
「癖があってっちゃな」
「匂いもしてな」
「それでっちゃな」
「これは猫もそうらしいけれど」 
 耕平は虎と同じ科に属するこの世界でも犬と並んで人間達と共に暮らしている愛すべき生きものの話もした。
「実は泡が多いらしいんや」
「煮ると出るんか」
「そうや、それでな」
「猫も美味しくないっちゃ」
「中国では食べるらしいけど」
 それでもというのだ。
「実はキワモ
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