第51話
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の引き金とする為に暗躍していた事を知ったクロスベルの民はアリオスもそうだが、アリオスの娘に対して悪感情を抱かないと思えるのか?――――更に言えばクロスベル動乱をきっかけにそれぞれ内戦が起こった二大国もアリオスの娘に危害を加えないと思えるのか?」
「ぁ……………そ、それじゃあもしかしてセシルさんがシズクちゃんを引き取ったのも自分が前メンフィル皇帝の側妃の一人だから、シズクちゃんがそんな凄い立場の自分の娘になったのならアリオスさんに対して悪感情を抱いている人達もシズクちゃんに危害を加えにくいと思って………」
「ええ、それも理由の一つよ。………リウイお義兄様は元々シズクちゃんをイーリュン教の孤児院に預けるつもりだったようだけど、シズクちゃんが入院していた頃ずっとシズクちゃんをお世話をしていたセシルさんはシズクちゃんの将来を凄く心配していて引き取ったのよ。」
「後はセシル様も普段はクロスベルで働いているから、自分がシズクちゃんを引き取ればシズクちゃんをそのまま故郷に育ってもらえるからというのもあるだろうな………」
ヴァイスの指摘を聞いて呆けた声を出してある事に気づいたユウナの推測にエリィは頷いて説明をし、リィンもエリィに続くようにエリィの説明を補足した。するとその時通信の音が鳴り始めた。
「―――ツェリンダーだ。ああ、ああ………わかった、今行く。――――どうやら時間が来たようだ。お前の知りたい疑問に対しての”真実”もちょうど全て答える事ができたし、”時間切れ”で話を中断する羽目にならなくて済んだ。俺は先に向かうが、エリィ。お前は二人を見送った後で、晩餐会に来てくれ。」
「かしこまりました。」
懐からARCUSUを取り出して通信をしたヴァイスは立ち上がってエリィに指示をし、指示をされたエリィは会釈をし
「――――一つ言い忘れていた。アリオス・マクレインの件だが、実はまだ続きがあってな。イアン・グリムウッドを処刑して1ヵ月後あたりか………その頃からアリオス・マクレインの減刑を嘆願する署名活動が始まり、今も署名活動が続けられているとの事だ。」
「え…………」
「アリオスさんの……署名活動が続いているという事は、その件に関して陛下達は署名活動を制限すると言った事はするつもりはないのですか?」
自分達に背を向けた状態で答えたヴァイスの話を聞いたユウナが呆けている中リィンは驚いた後目を丸くしてヴァイスに問いかけた。
「フッ、犯罪者の減刑の署名活動自体はクロスベルに限らず、どの国でも”違法”扱いされていないのだから弾圧や制限等をすれば、それこそ俺達が嫌う”独裁者”であるディーター・クロイスや”鉄血宰相”と同じ穴の狢だ。話を続けるが俺が知る限りではアリオス・マクレインの減刑嘆願の署名の中
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