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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
兎を狩る獣
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いていた。

「久しぶりのお仕事だから、楽しまないとね♪」

<クラレント>をクルクルと回しながら、ツカツカと歩く。《ハーミット》の現在位置は霊波で分かっているため、迷うことはない。

「それにしても、今回の討滅対象が《ハーミット》なんてガッカリだよねー。どうせなら、《ナイトメア》辺りが来てくれると私的には嬉しいんだけどな〜」

そんな事を告げながら、階段を上っていく。やがて、子供向けのジャングルジムなどが設置された玩具コーナーのある階で足を止め、相変わらず鼻歌を交えながら、玩具コーナーの中で一際目立つジャングルジムに向かう。薄暗いため、少しの警戒も解くことの出来ない状況にいる中、声が聞こえた。

『別に十香ちゃんが悪いって言ってるわけじゃないのよぅ?たぁだぁ、十香ちゃんを捨ててよしのんの下に走っちゃった士道くんを責めることもできないっていうかぁ』

「う、うるさい!黙れ黙れ黙れぇっ!駄目なのだ!そんなのは駄目なのだ!」

「落ち着けって、十香!!」

陽気な声と少し困ったような声。片方は聞き覚えがある。がもう二人の声だけは聞き覚えがない。

「《ハーミット》と、あと二人は・・・」


リンレイは声のする方へと向かう。暫くして、声の居所である三人を見つける。

一人は、ウサギの耳のような飾りのついたフードを被った、青い髪の少女だ。歳は十三、四だろうか。大きめのコートに、不思議な材質のインナーを着ている。そしてその左手には、コミカルな意匠の施された、ウサギの人形(パペット)を装着していた。

もう一人は、青髪に童顔の青年だ。歳は十六、七だろうか。 来禅高校の制服を着ている。

さらにもう一人は、長い黒髪をポニーテイルに結い上げた少女で、青年と同じ来禅高校の制服を着ていた。

(・・・あの少年、暁夜君に似てる)

リンレイは青髪に童顔の青年の顔や髪色などを見てそんな感想を抱いた。髪色は暁夜よりも濃いが、顔立ちといい、雰囲気がとても似ていた。

「君達は・・・なんで精霊といるの?」

穏やかな表情で、尋ねる。

「え・・・AST」

「うるさい!いま私は貴様に構っている余裕などないのだ!」

青年が呟いた。まるでここにいるはずのない存在に驚いているように。十香の方は《ハーミット》を睨んで叫んだ。

「へー、ASTのこと知ってるんだ。って事は君達、ただの一般人じゃないよね?」

先程までの穏やかな雰囲気が霧散し、リンレイの目つきが鋭くなった。それは敵に向けるような警戒の目。青年と少女を一般人から警戒対象へと移したということだ。

「な、なぁ、琴里。 ASTは屋内での戦闘に向いていないんじゃなかったのか?」

青髪に童顔の青年は、小声で耳につけたインカムに話しかける。が
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