空間震警報再び
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の場所である来禅高校の屋上で睡眠に耽る暁夜。 心地よい風が吹き、昼寝ならぬ朝寝には丁度いい。 まだ始業が始まる1時間前のため、学校に来る生徒は少ない。
「・・・♪」
両耳に挿しているイヤフォンから流れるポップ系の曲を口ずさむ。
昨日は、リンレイと別れた後、折紙に無抵抗タイムを言い渡されて朝5時まで眠ることが出来なかった。口に出しては言えないような、あんな格好やあんな体勢であんな事やこんな事をされた後に、平気で眠れる男なんてそうそういない。勿論、R18行為まではいかなかったがあともう2〜3歩ぐらいで到達していたかもしれない。 そう思うと、身が震えてしまう。
ガチャ
と、屋上の扉を開く音がした。暁夜はうっすらと瞼を開けて、身体を起こして大きな欠伸をする。最近は、折紙による夜這いならぬ朝這いがあるため、扉が開いたタイミングで起きる習慣癖をつけるようにしている。それに伴い、曲の音量も下げている。
「んしょ、と」
ズイっと身体を前のめりにして、下を見下ろし、
「もう時間? 折紙ちゃん」
綺麗な銀色の髪を靡かせて、こちらに振り返り、首を縦に振った。
「ちょっとまってて」
暁夜はそう声をかけて、ハシゴを降り、折紙と共に教室へと向かう。教室の前につき扉を開けるタイミングで、
「ち、違うぞ皆、私とシドーは、一緒に住んでなどいないぞ!?」
聞き覚えのある少女の声が聞こえた。暁夜は扉をスライドさせ中に入ると共に、
「朝から大声出すなよ、十香」
先程、大声を出した少女の名前を呼んだ。
「む・・・? う、うむ、すまなかった。 暁夜」
長い黒髪をポニーテイルに結い上げた少女、夜刀神十香は少しシュンとした表情で頷いた。
十香は元々『精霊』と呼ばれる暁夜達ASTの敵だったが、精霊の力は封印したと、士道と琴里から事情を聞いた為、討滅対象から外した。 それにより、今は普通の人間として認識しているので、普通に接している。折紙はまだ納得していないが、暁夜が十香に対して敵意を向けていないので、今は討滅を保留にしているとの事。
(まぁ、琴里のドヤっとした電話は腹立っけどな)
暁夜は数週間前にきた琴里からの電話の内容を思い出して少し怒りに顔を歪める。が、すぐにその表情をやめて、
「で? お前らが同棲してる事に何か問題でもあんのか?」
と疑問を口にする。
「ど、同棲してるわけないだろ!? な、なぁ、十香!」
そう答えたのは、男子達にもみくちゃにされていた士道だ。言い訳のつもりだろうが、顔があまりにも引きつっており、信じられない。
「う、うむ。 シドーの言う通りだ!」
苦しい無理ある言い訳に十香は口裏を合わせて、頷く。色々と無理のある言葉だから
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