空間震警報再び
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リも恋愛感情はない。
「・・・どういうこと?」
ハイライトのない折紙が、首を傾げた。
「ど、どういうことと言われましても・・・事実だから・・・否定しようがないというか若さ故の過ちというかなんというか・・・」
暁夜は視線を泳がせながら、言い訳ばかりを言葉にして並べる。男として情けないが、ヤンデレ化手前の折紙に正直に話すと恐ろしい事が起こる気しかしなくて言えない。
「・・・あなたは暁夜のなに?」
暁夜の方からリンレイの方に視線を移し、折紙は敵意むき出しの目(暁夜以外気づいていない)で尋ねた。それに対し、折紙と暁夜の関係を何となく理解したリンレイは不敵に笑い、
「−−こういう仲、かな?」
暁夜の制服のシャツの中に手を突っ込み、腹筋あたりを撫でた。
「ひゃう!?」
突然の不意打ちとこそばゆい感覚に、暁夜は思わず声を出した。
「ふふふ。 相変わらず、暁夜君は可愛い反応してくれるわね」
少し頬を紅らめて、腹筋に触れている手を胸部あたりに動かしたり、耳に息を吹きかけたりする度に、良い反応をしてくれる暁夜を弄ぶリンレイ。
「・・・・」
その度に、折紙のドス黒いオーラが増していく。
「・・・私だって」
ボソリとそう呟くと、折紙は暁夜の首筋に顔を寄せ、伝う汗を舐めた。その行動に暁夜は思わずビクンっと身体を震わせた。
「や、やめ・・・んぅ!?」
暁夜が二人を止めようとすると、リンレイが項あたりに息を吹きかけ、折紙が首筋付近を中心に舌を這わせてきた。二人して暁夜の弱い所を的確に攻めてくるため、引き剥がそうにも引き剥がせない。
(は、早く引き剥がさないと、やばい)
暁夜は溶けそうになる理性を何とか保せながら身体を動かそうとするが、少しでも動く気配を見せると、それよりも早く、攻めてくる為、動くことが出来ない。先程まで二人が争っていたはずなのに、協力するのはおかしい気がする。
(あ、や・・・ばい)
身体中が熱くなり、マトモになにも考えられなくなっていく。もう少しで、理性が溶けていく瞬間、携帯の着信メロディが響いてきた。
「あ、私のだ」
リンレイがそう言って、暁夜から離れる。そして携帯の通話相手を確認して、
「エレン先輩からだ。 というわけでこれで私帰るね〜♪ また遊ぼうね、暁夜君、それに折紙ちゃんも。 じゃ、またねー!!」
リンレイはそう言い、エレベーターのある方へと向かっていった。 その背が見えなくなった後、
「な、何しにきたんだ、あの人?」
溶けかけていた理性を完全に取り戻した暁夜は首筋辺りに未だ舌を這わせる折紙を引き剥がし、大きなため息をついた。
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