暁 〜小説投稿サイト〜
デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
序章が終わり
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は違う雰囲気を醸し出す親友の少年にそう言葉を返す。既に喉は乾き、身体は震えている。 きっと、声も震えてるはずだ。

「『精霊』を守るのか? 士道」

暁夜が初めて、視線を十香から士道に移した。ただ、士道に向けられた眼光は鋭かった。声音は怒りと憎悪に満ちていて、どこか悲しそうにも見えた。

「あぁ、そうだ。 俺は『精霊(十香)』を救う。例え、それでお前と対立したとしても、俺は俺なりのやり方で『精霊(十香)』を救う」

「俺なりの・・・やり方? 馬鹿な事は寝て言えよ。お前みたいな一般人に何が出来るんだ? 最近、知り合ったからって、情でも湧いたのか? この十香(化け物)に」

明星堕天(ルシフェル)】を十香の顔ギリギリまで突きつける。 その行動は普段の親友とはまるで違う。 親友の皮を被った化け物のように見えた。

「確かに数日前に出会っただけの関係だ。だけど、暁夜(お前)以上に精霊(十香)の事を知っているつもりだ」

「俺以上に、か。 で? 止めに来たってことは俺をどうにかする策があるって事か?」

暁夜の質問に、士道は首を横に振る。

「はぁ。 やっぱりお前は馬鹿だよ。・・・昔から」

暁夜は懐かしむように笑って、

「分かったよ。俺の負けだ。 士道」

暁夜はそう言って、腰に備え付けられた『擬似記憶装置(ムネモシュネ)』の電源を切る。すると、先程まで禍々しい程に紅色の光粒を纏っていた黒紫の片手剣【明星堕天(ルシフェル)】が徐々に小さくなっていき、そして、消失した。それに伴い、全身に刻まれた生々しい傷口がみるみる内に修復し、カサブタに変化した。切り裂いたような傷は最後まで治ることなく、少し痛々しい姿に戻った。

「・・・ふぅ」

暁夜は小さく息を吐き、耳にはめてあるインカムで通信を行う。

「こちら、暁夜。 『プリンセス』の討滅完了。 これより帰還します」

『任務お疲れ様でした。 次も期待していますね。 暁夜さん』

「適当に頑張るよ〜」

『では、また後ほど』

その言葉を最後に通信が切れ、暁夜は大きく伸びをした。そして、半壊した《アロンダイト》を地面から引き抜き、(スキャバード)に納める。

「そんじゃまた明日、学校でな」

「は? おまえ・・・なにいって−−」

「なにって。言葉の通りだけど。 精霊は討滅完了しただろ?」

暁夜がそう告げて、横たわる十香を顎で指す。

「言ってなかったけど、さっきの黒紫の剣な。 精霊の力を三分間だけ封じ込める力があるんだ。だから、お前ら、《ラタトスク》のやり方で十香(こいつ)を救えよ。出来るんだろ? 精霊を殺さずに精霊を救う方法。 じゃなきゃこんな所にお前が来るわけないしな」

そう言葉を残して、暁
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