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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
半精霊:明星堕天(ルシフェル)
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手に突撃する。

「擬似天神:『クニノサギリ』解放ッ!!」

「おあぁあああああああああ!!」

半壊した《アロンダイト》と<鏖殺公(サンダルフォン)>が激突し、ほんの数秒で《アロンダイト》諸共、暁夜の身体が両断された。赤黒い血が噴出し、暁夜だったモノがゆっくりとゆっくりと左右に倒れ−−なかった。

「・・・ッ!?」

初めて、十香が動揺を顔に浮かべた。切り伏せたはずの暁夜の肉体が目の前で霧状になり、消失していく。まるで、元からそこに暁夜がいなかったかのように。

「あの男、何処に」

静かな怒りが篭った声で周囲を見渡す。ただ、そこに気配は感じず、ましてや服のこすれる音や傷口から地面に伝う血の音も、足音さえもが聞こえない。あるのは濃い霧だけ。オマケに、暁夜以外にもう一人いた人間の姿が消えている。先程までずっとそこにいたというのに。

「どこへ行った! 崇宮暁夜!!」

十香が怒りのあまり大声をあげた。それと共に彼女の身体を包む紫色のドレス型霊装を中心に衝撃波が生じた。それに伴い、木々がへし折れ、地面に小さなクレーターを作った。 このままでは、この場所だけでなく、ここ周辺の建物が犠牲になる。どうやら、数分前に避難警報があったらしく住民達は避難しているだろうが、それでも建物を犠牲にはできない。

「・・・くっ!? 化け物め!」

「隊長、このままじゃ、被害が!」

「隊長、指示を!」

上空で待機していた燎子及びAST隊員達は、『精霊』によって生み出された衝撃波による目の前の惨状に恐怖した。今すぐにでも逃げたい。そればかりが頭の中で乱反射する。だが、それでも彼女達には揺るがないモノがあった。それは誰にも譲れないモノ。例え、この身が滅んでも消えないモノ。人から人へと伝染していくモノ。それは−−

大切な人をこの国を守りたいという『心』だ。

人は守りたいモノがあれば強くなる。その存在が大きければ大きいほどに。

精霊に自分達が勝てないことぐらい知っている。CRユニットも対精霊武装でも時間稼ぎ程度にしかならない事も分かってる。そんなことは百も承知。 それでも−−

暁夜・折紙(バカ二人)が戦ってんのに、黙って見ていられるわけがないでしょ−−ッ!!」

燎子はそう叫んで、顕現装置(リアライザ)搭載の対精霊高周波ブレード《ノーペイン》を手に下降を開始した。それに合わせて、他のAST隊員達も震える身体を誤魔化すように喉が張り裂けんばかりの声を上げ、《ノーペイン》を手に、続くように下降を始めた。

?

「司令・・・ッ!」

「分かってるわよ。 騒がないでちょうだい。 発情期の猿じゃあるまいし」

琴里は口の中で飴を転がしながら、狼狽した様子の部下に言葉を返した。

《フ
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