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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
デート 前編
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れたメニューを眺める。少し眺めた後、

「ハンバーガーセットとテリヤキバーガーのセットをそれぞれ一つずつで、ドリンクは烏龍茶とコーヒーをそれぞれ一つずつ」

「以上でよろしいでしょうか? お客様」

「ええ、大丈夫です」

「ありがとうございます。 お会計は1110円です」

暁夜は言われた通りに財布から千五百円を取り出し支払う。そして、番号表を受け取り、隅による。数分してカウンターの天井に取り付けられたモニターに『6番』と記された画面が映し出された。暁夜はその番号表を店員に渡し、引き換えに注文した料理が載ったトレイを手に、折紙の待つ席に向かった。

?

「あ、令音ー。それいらないならちょーだい」
 
「………ん、構わんよ。持っていきたまえ」
 
 琴里がフォークを伸ばして、令音の前に置いてあった皿のラズベリーを突き刺した。そのままそろそろと口に運び、甘酸っぱい味を堪能する。
 
「んー、おーいし。何で令音これ駄目なんだろねー」
 
「………酸っぱいじゃないか」
 
 そう言って、令音は砂糖をたっぷり入れたアップルティーを一口啜った。
 今二人がいるのは、天宮大通りのカフェだった。琴里は白いリボンに中学校の制服、令音は淡色のカットソーにデニム地のボトムスという格好をしている。

いつも通り中学校に登校した琴里だったのだが、昨日の空間震の余波で琴里の通う学校も多少の被害を受けたらしく、休校になっていたのだ。何かそのまま帰るのも癪だったので、電話で令音を呼び出し、おやつタイムを楽しんでいたのである。
 
「………そうだ、丁度いい機会だから聞いておこう」
 
 令音が思い出したように口を開いた。
 
「なーに?」
 
「………初歩的なことで悪いのだがね、琴里、なぜ彼が精霊との交渉役に選ばれたんだい?」
 
「んー」
 
 令音の問いに、琴里は眉根を寄せた。
 
「誰にも言わない?」
 
「………約束しよう」
 
 低い声音のまま、令音が頷く。琴里はそれを確認してから首肯し返した。村雨令音は、口にしたことは守る女である。
 
「実は私とおにーちゃんって、血が繋がってないっていう超ギャルゲ設定なの」
 
「………ほう?」
 
 面白がるでも驚くでもなく、令音が小さく首を傾げる。ただ速やかに琴里の言葉を理解して「それと今の話に何の関連が?」と訊ねてくるかのような調子だった。
 
「だから私は令音のこと好きなんだよねー」
 
「………?」
 
 令音が、不思議そうな顔を作る。
 
「気にしなーい。………で、続きだけど。何歳の頃って言ったかな、それこそ私がよく覚えてないくらいの時に、おにーちゃん、本当のおかーさんに捨てられてうちに引き取られたらしいんだ。私
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