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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
デートの誘い
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悪いことしたかな。と苦笑いを浮かべた。

『暁夜? いまどこにいるの?』

耳に取り付けた通信機から、折紙の声が聞こえてくる。

「・・・・」

『暁夜?』

「・・・・」

聞こえなかったのか、と折紙がもう一度問いかけてくるが、暁夜は無視を決め込む。 別に、折紙が嫌いという訳ではなく、これからやる事に巻き込むことは出来ない。通信機に取り付けられているスイッチを切ろうと、通信機に触れた瞬間、

『返事をしないと暁夜の下着をまたクンカクンカする』

とんでもない爆弾を投下してきた。それは思わず、反応せざる負えない発言だ。

「−−人様の下着に何してんの!? お父さん悲しいよ!」

『ごめんなさい。 あ・な・た』

「娘を叱るお父さん目線の筈なのに、奥さんに叱ってるお父さん目線にされてるぅ!? しかも演じるなら棒読みやめてよ!」

『・・・いまどこ?』

「人の話を聞いてくれませんか!?」

先程までの爆弾発言と夫婦漫才(?)が無かったように話を進める折紙に、痛む身体のことも忘れて、大声を張り上げる。

『いまどこ? 教えないと、下着をクンカクン−−』

「校舎の一階です!! もっとわかりやすく言えば、一年二組の教室前の廊下です!ですので、下着のクンカクンカはやめて!」

『そこで待ってて。すぐに向かう』

「下着クンカクンカキャンセルの返事は!? まだ聞いてませ−−」

暁夜がそう叫ぶ瞬間、ブツッ、と通信の切れる音が鳴った。しばしの静寂。

「−−あいつ、切りやがった」

通信機に添えていた指を離し、ポツリと呟く。少しというよりかなり落ち込むが、頭を振って、思考を切り替える。そして、先ずは《アロンダイト》を探そうと、特殊な端末『擬似記憶装置(ムネモシュネ)』を腰帯から外し、操作する。液晶画面をタップし、いくつもの二桁の数字で形成されているID番号登録の中から、《アロンダイト》の位置座標の画面を開く。するとマップが現れた。 そこには幾つもの黄色のマークと赤色のマーク、そして青色のマークと黒のマーク。

幾つもある黄色のマークは、使用者と仲間で今回は暁夜と《AST》隊員を指す。

赤色のマークは、討滅目標の『精霊』を指す。

青色のマークは、一般人で今回は士道を指す。

黒のマークは、《アロンダイト》等といったID登録された物資を指す。

「《アロンダイト》の場所は、二年一組の教室の廊下付近か」

黒のマークの位置を確認し、『擬似記憶装置(ムネモシュネ)』の画面を消し、腰帯に取り付け直す。その際、どっと痛みと疲れが身体を襲った。 先程まで忘れていたが、そんな事で傷が修復しているわけがなかった。

「あー、痛ってぇ」

ズキズキと痛む身体
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