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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
対話
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しかいいようのない言葉を吐き出す。

「そうか。 では--」

『プリンセス』が小さく息を吐き、

「死ね」

そう呟いた瞬間、暁夜の身体が吹き飛んだ。教室の壁を突き破り、硝子に全身を貫かれ、おびただしい量の血が流れる。 だが、致命傷は免れた。『プリンセス』の視認できないほどの動きに間一髪、暁夜は後ろに下がることで衝撃の威力を緩和させていたのだ。ただ、両腕両足背中に突き刺さる硝子片は避けることが出来なかった。

「ま、まぁ・・・死ぬよりはマシか」

二年四組の教室から吹き飛ばされて、先程の教室より遠めのというより、校舎から落とされ、地面の瓦礫に背中を預けるような格好で倒れながら、暁夜は口元の血を拭う。なんとか瓦礫に激突する前に、特殊な端末に備え付けられた機能の一つ、随意領域(テリトリー)を展開した事で、叩きつけられるような痛みは無かった。 ただ、《アロンダイト》は吹き飛ばされた際に校舎内で落としてしまったらしく、手元にない。要するに丸腰。

「あー、身体痛てぇ」

暁夜はそう呟いて、立ち上がろうとする。 そのタイミングで、通信機に通信が入る。

『こちら、日下部。 暁夜聞こえる? さっきすごい衝撃があったみたいだけど、まだ生きてる? これが聞こえたら返事しなさい、暁夜(バカ)!!』

「あーい、聞こえてますよー。 日下部隊長〜」

全身の痛みを堪えながら、暁夜は通信に応じる。その言葉に、安堵したのか、ほっ、と、燎子が息を吐いた。

『現在の状況を詳しく教えてくれる? 暁夜』

「了解。 先程まで『プリンセス』と交戦。現在も『プリンセス』は最初の座標地点から動く気配はなし。一般人が一名、『プリンセス』の人質になっています」

腰に取り付けられた特殊な端末を操作し、座標データを確認しながら誤った状況ではなく、正確な状況を報告する。

『分かったわ。 所でアンタは今どこにいるの?』

「・・・校舎裏です」

随意領域(テリトリー)で無重力の空間を形成し、痛む身体を浮かし校舎内に移動しながら、そう答える。

『え? どういう事? あんた、先程まで『精霊』と戦ってたはず・・・』

「だったんですけど、吹き飛ばされまして、負傷しました。できれば、二人ほど隊員をこちらに連れてきてくれると助かるんですけど・・・」

『それなら大丈夫よ。 数分前に折紙が向かったわ。いい? そこから動いちゃダメよ。私達はこれより、『プリンセス』を迎撃するから』

「は? ちょ、迎撃って−−」

暁夜が燎子の最後の言葉に声をあげた瞬間、突如、校舎を凄まじい爆音と震動が襲った。
まるで、地震が起こったかのように。

「−−ちっ。」

即座にオペレーターに通信を入れる。

『こちら、オペレ
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