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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
対話
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し、上手くすれば会話の主導権を握ることも出来るかもしれないわ」

琴里は小さく頷くと、再びマイクを引き寄せた。

?

「………お、おい、何だってんだよ………」
 
 少女の鋭い視線に晒されながら言葉を制止された士道は.気まずい空気の中、そこに立ち尽くしていた。

「あいつ、一人で何喋って・・・?」

琴里の言葉を不思議に思いながらも、士道の方に視線を向ける暁夜。 ただし、警戒を解くことはない。少しでも変な動きをすれば、巨大な剣によって殺される。例え、暁夜が『精霊』相手に生身で戦える人間だとしても、現在の状況下では即死確定だ。

「・・・もう一度訊く。 お前は、何者だ?」

少女が苛立たしげに言い、目を更に尖らせた。その瞬間、漸くインカムから琴里の声が聞こえた。

『士道。聞こえる?私の言う通りに答えなさい』
 
「お、おう」
 
『―――人に名を訊ねる時は自分から名乗れ』
 
「―――人に名を訊ねる時は自分から名乗れ・・・って」

そう言ってしまってから、士道は顔を青くした。
 
「な、何言わせてんだよ………っ」
 
 だが時既に遅し。士道の声を聞いた『プリンセス』は途端、表情を不機嫌そうに歪め、今度は両手を振り上げて光の球を作り出した。

「ぃ・・・・!?」

士道は咄嗟に地を蹴り、回避動作に入る。だが、間に合わない。士道の動きより早く、光の球が放たれる。 殺さんと迫る『死』の暴力。身体に当たれば終わりだ。

「−−クソっ!」

巨大な剣から『プリンセス』が手を離した事で、距離をとるチャンスを得た暁夜は、擬似天神『トール』を再び解放し、士道と光の球の間に姿を現す。 そして、《アロンダイト》で光の球を切り裂こうとするが、振り抜き動作が間に合わない。その為、毒づくと共に、左手に白雷を纏わせ、手の平で受け止める。

バチィッ!

と、火花を散らし、光と白雷が爆発した。砂煙がモクモクとたち、暁夜と士道の姿が見えなくなる。『プリンセス』は、暁夜の妨害に舌打ちをし、巨大な剣を振るった。刹那、激風が生じ、砂煙が吹き飛び、暁夜と士道の姿を露わにさせる。

左腕がへし折れ、左手首から指の先までの皮膚が焼け爛れており、乱れた呼吸をする暁夜と、顔を腕で覆い尻餅をつく士道の姿が。

「−−っ」

焼けるような痛みに顔を顰めながら、暁夜は《アロンダイト》を構える。士道の盾になるように。対する『プリンセス』は、巨大な剣を突きつけ、睨む。

「崇宮暁夜。 そこをどけ」

ゾクッとその言葉に寒気が身体を襲った。 先程までとは格段に違う本当の殺意。悲しみや情けの一切ない殺意。思わず、足がすくんでしまう。

「ハッ! やだね、バーカ」

恐怖を振り払うように暁夜は鼻で笑い、挑発と
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