暁 〜小説投稿サイト〜
デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
無抵抗タイム
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リと唾を飲み込む。

「ごちそうさま」

と、折紙が口元を拭ってから手を合わせ、空になった茶碗と味噌汁のお椀を手に、洗面台に向かった。

「これから風呂に入る。暁夜も食べ終わったら、来て」

洗面台に茶碗やお椀を置き、メイド服を脱ぎながら、折紙がそう告げる。暁夜は、小さなため息と共に『分かった』と、返事をしてゆっくりと食事を取る。折紙が出る頃に食べ終わるように調整する。シャワーの音が響く。

家に取り付けられているテレビでは、バラエティ番組が放送されている。よく分からないおそらく知名度もそこまでないお笑いコンビの面白くないコントに目を通しながら、味噌汁を啜る。暫くして、風呂場の扉を開ける音がし、ペタペタと床を歩く音が部屋中に響き渡る。徐々に足音が近づいてくる。 やがて、その足音の主がリビングに現れた。

「どうして、来なかったの?」

裸身にバスタオルを巻き付けただけの姿で折紙が尋ねてきた。しかも全身に水分を帯びていたためか、タオル地がしっとりと張り付き、身体のラインを浮かび上がらせている。なんとも蠱惑的な美しさが漂っていた。

「・・・ちょうど、食べ終わったんだ」

何でもないように答え、暁夜は食器を洗面台に置く。そして、伸びをした後、脱衣所に向かう。扉を開け、鍵を締める。制服と下着を脱ぎ、風呂場に向かう。

ガチャ、

と扉を開け、中に入ると、むわっとした熱気が全身に吹きつけられる。思春期真っ只中の男子高校生であれば、美少女の後に入る事は緊張というより、どこか興奮するようなシチュエーションだろう。 残り湯でも飲もうか。美少女の匂いが立ち込める風呂場は最高だとか。そんな変態思考の残念男子ではない暁夜は気にすることもなく、湯に浸かる。微かに冷えきった身体の芯に熱が入り、温かくなったことで眠くなっていく。天井を見上げ、湯に浸かること数分。 湯から出て、身体と頭を洗い、風呂場を出て、脱衣所で、下着を履き寝間着を身につける。そして、歯磨きをし、脱衣所を出る。

リビングに戻ると、バスタオル姿からパジャマに着替えた折紙がいた。薄い水玉柄のワンピース型パジャマ。 暁夜以外の男性が見たら、ドキリとしてしまうほどの可愛さと美しさ。 バランスの整った貌はアイドルよりも可愛い。 これで笑顔を浮かべてくれたら、どの男子でもイチコロだろう。

「もう寝る?」

折紙が小首を傾げる。暁夜は蛇口を捻り、コップに水を入れながら、首肯する。グイッと一気に飲み干し、洗面台に置き、折紙と共に寝室に向かう。

幾つかある部屋のうち、奥の方にある六畳ぐらいのスペース。 そこが、折紙と暁夜の寝室だ。中央にダブルベッドが置かれ、その隣に洋服棚が二つ置かれている。いつも寝る位置は決まっており、左を折紙、右が暁夜。 背中合わせで寝るよう
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