暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2101話
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美貌に似合わぬ、間の抜けた声を発する。
 いやまぁ、普通ならセイラのような子供――という年齢でもないが――が国を作ると言っても、それを信用するような真似は出来ない。
 それどころか、いいところ冗談……最悪の場合は病院に連れて行かれてもおかしくはない。
 もっとも、それはあくまでも普通の場合だ。
 青い巨星のランバ・ラルが、シーマ達の故郷のマハルまで人をやって探し、こうして会っているうえで下らない冗談を口にするような真似をする筈もない。

「どういう意味だい? まさか、お嬢ちゃんが国を作るなんて、そんな馬鹿な事は言わないよね?」
「そんな馬鹿な事をしようと、現在動いているのです」
「……本気かい? 国を作るというのは、それこそちょっとやそっとで出来る事じゃないのは、分かるだろ? それは、このジオンが証明しているんだ」
「ちょっと違うな」

 セイラに言い聞かせようとするシーマの言葉に割り込む。
 シーマの方は、そんな俺の様子に面白くなさそうにしながら、それでも黙って視線を向けてくる。
 何かあるのなら、言ってみろという事だろう。

「南極条約を結んだ時点で、地球連邦という組織はジオンを独立した国だと認めている。……ただ、それはあくまでも黙認だけどな。けど、ジオンは……いや、この場合はギレン・ザビが、か? とにかく、明確な形で連邦に降伏宣言をさせようとしているんだ。ジオンが連邦を管理する為にな」

 優性人類生存説だったか? ジオンを選ばれた存在だと位置づけ、だからこそ地球を管理しなければならないという奴。
 あれがギレンの本心なのか、それとも単純にジオン公国の民衆を1つに纏める為のプロパガンダなのかは分からないが、公的な場でそのような事を言ってる以上、独立を認めて連邦と痛み分け……なんてのは、まず不可能だろう。

「そうかもしれないね。けど、戦争というのはそういうものだろう?」
「そうだな。まぁ、それが長続きするとは思えないけど」

 連邦がMSの性能を見れば、当然自分達でも開発しようとするだろう。
 そうなれば、一気に戦力差は逆転する。
 まぁ、MSを先に実用化したという事で、パイロットの熟練度とかではジオンが勝るかもしれないが……それも、永遠にそのままって訳じゃないしな。

「ともあれ、ジオンと連邦の力関係はいずれ逆転する。もっとも、それはあくまでも俺がそう思っているだけで、もしかしたらジオンには何らかの奥の手がある可能性は十分にあるが」
「どうだろうね。……けど、なるほど。そんな風に戦争を語る事が出来るって事は……アクセル、だったかい? お前がこのお嬢ちゃんの夢物語に協力していると、そう考えてもいいのかい?」
「ご名答」

 そう言いながら、指を鳴らす。
 瞬間、俺の指は白炎と化し、小鳥や子
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