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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
第1ルート:十香デッドエンド
プリンセス
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ゼロに等しい」

「始末・・・って。 まさか、あの子と同じような存在をか!?」

士道は驚愕に顔を歪める。確かにあの力は化け物だ。 ただし、あの少女は、剣を振るう時、悲しげな表情をしていた。まるで、人を殺すことに苦痛を感じているみたいに。

「くそっ!」

士道はそう吐き捨てて、屋上の扉を開け、ビルを出て、あの戦いを止めるために階段を駆け下り始めた。それを見た折紙は、己が犯した失態に顔を顰め、後を追い始めた。

同時刻。

「なかなかやるじゃねえかよ。精霊」

「ふん。お前もなかなかやるではないか」

暁夜の白塗りの片手剣と、『プリンセス』の大きな剣がぶつかり、火花を散らす。何度も何度も薙いで払って、振り下ろしを繰り返し続ける。 止まない攻防。

「不思議な剣を使うようだな」

「あぁ、これか? すげぇだろ。 この剣はな、お前ら、『精霊』を殺すために製造された特注品。 対精霊武装《アロンダイト》。 神話に出てくるようなあのアロンダイト()の名前から拝借しただけで、特別な意味はない。ただ、カッコイイと思った。 それだけだ」

大きな剣による振り下ろしを、白塗りの片手剣《アロンダイト》で叩き飛ばして、笑った。

「んじゃ、まぁ。 あんたの為に特別サービスだ。ビビって小便漏らすなよ、『プリンセス(お嬢ちゃん)』」

連続で襲いかかる大きな剣を受け止めるのと同時に、その反動で距離を取る。そして、《アロンダイト》を構え、言葉を紡ぐ。

「擬似天神(てんし):『アタランテ』解放」

そう呟いた瞬間、紅闇色の光が、白緑の光へと変化し、《アロンダイト》に収束する。

殺し合い(デート)第2ラウンドと行こうか、精霊」

白緑の光を纏わせる《アロンダイト》の切っ先を『プリンセス』に向けて、そう告げる。

「ふん。 貴様らがどれだけ足掻こうと私には無駄だということを思い知らせてやろう」

『プリンセス』は大きな剣を暁夜に向け、振るった。 刹那、鼻先スレスレに斬撃が落ちる。もう少し前にいたら、頭頂部から真っ二つに切断されていた。

「んじゃ、次は俺の(ターン)だな!うまく防げよ! 『プリンセス』!!」

暁夜がそう叫び、地を蹴った。瞬間、踏み抜いた地面が抉れ、爆発的な加速が生まれる。暴風とも台風とも呼べるような激風が暁夜の全身を覆う様に流れ出す。まるで風で出来た道。

「ふん、小賢しい」

『プリンセス』はそう鼻で笑い、大きな剣を横薙ぎに振るった。 その攻撃により生み出された激風が、暁夜を覆う激風に激突し、強烈な爆破音が響き、霧散した。パラパラ、と激風で抉れた大地や木々が吹き飛び、へし折れ、砂煙がクレーターを覆い尽くす。『プリンセス』は、砂煙で見えなくなった暁夜が死んだこ
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