第三幕その八
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「ワニガメも大変ですが」
「ピューマは余計にですね」
「そんなものを無責任に捨てると」
「それで社会問題になっていました」
「そうなるのも当然ですね」
「ですから日本のこの問題は僕もわかる気がします」
先生にしてもというのです。
「我が国のこともありますので」
「そうでしたか」
「ブラックバスやブルーギルは本当に困ってますよね」
「そうです、食用にと考えていましたが」
「それがですね」
「どうも無責任な釣り人達が自分達が釣る為にです」
「日本各地に放流したそうですね」
先生はこのことも知っていました。
「その結果として」
「それで増えてしまい」
「日本全体にいる様になって」
「生態系を乱しています」
「そうでしたね」
「どうしたものか」
本当に困ったお顔で言うのでした。
「このことは」
「それですね」
「はい、どうすべきか」
「今どの人も頭を悩ませていますね」
「まことに、このことも教訓にしまして」
「蜻蛉や蜘蛛をですね」
「養殖して放っています」
こう先生にお話するのでした。
「今も」
「そういえばどの蜻蛉も蜘蛛も在来種ですね」
「日本に昔からいる種類です」
「そして数もですね」
「多過ぎない様にしています」
「多過ぎても問題ですからね」
「その場合は鳥達に食べられますが」
その蜻蛉達がです。
「それでもあまりです」
「多過ぎない様にですね」
「養殖して放っています」
「そうでしたか」
「そうしますと本当に減りました」
害虫達がというのです。
「それも飛躍的に、例えば草刈等をしていても」
「その時にですね」
「私達や学生諸君の上に蜻蛉達が飛んでくれて」
「害虫達を食べてくれるので」
「有り難いです」
まことにというのです。
「本当に」
「そうですね、お仕事をしていても蚊に襲われると」
「困りますから、あと夜は」
この時間帯はといいますと、蚊が一番活発に動き時です。
「実は蝙蝠達が出てくれています」
「蝙蝠ですか」
「虫ではないですが」
「この学園には蝙蝠も出ますか」
「実は生息していまして」
夜行性の空を飛ぶ哺乳類の生きものもというのです。
「それで出てくれて」
「蚊を食べてくれるんですね」
「有り難いです、ですがこの前」
ここで苦笑いになってお話した先生でした。
「ルーマニアから留学してきている子がそのお話に仰天しました」
「あっ、ルーマニアといえば」
「吸血鬼ですね」
「ドラキュラ伯爵のお国ですね」
「はい、ですから」
このことがあってというのです。
「元々東欧は吸血鬼のお話が多くて」
「蝙蝠は吸血鬼の使い魔だったり吸血鬼が変身したりしていますからね」
「吸血鬼かって驚いていました」
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