親子の絆
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な」
「はい!!」
ゼレフを倒すためのさらなる力を手に入れたジェラールたちは希望に胸を踊らせていた。だが・・・
「結局裏切る運命だったんだな、オーガスト」
「「「「「!!」」」」」
それをぶち壊す男が、まだ残されていた。
「お前は・・・」
「な・・・」
「え?どういうこと・・・?」
突如現れた青年に驚愕するエルザ、ジェラール、ウェンディの3人。彼女たちは初めて見るティオスの素顔に言葉を失っていた。
「ティオス・・・」
「やっぱり来たわね」
この非常事態に一瞬で涙が乾いたオーガストはアイリーンと共に彼に向き直る。
「ヨザイネもまもなく裏切る。そうなると俺の努力が無駄になっちまう。その前に・・・」
人差し指を立ててメイビスにそれを向けたティオス。その指先に一瞬で大きな魔力が溜め込まれた。
「俺が妖精の心臓を手に入れてやろう」
ターゲット目掛けて繰り出されたレーザー。それにアイリーンもオーガストも反応することができず、脇を抜けてしまった。
「しまっ・・・」
「バカな・・・」
傷だらけのアイリーンはもちろん、ほぼ無傷のオーガストでさえ反応できない速攻に全員視線を動かすことしかできなかった。
避ける暇さえ与えられず迫ってくる光線。それはメイビスの体を・・・
グサッ
貫く前に、一人の青年に突き刺さった。
「チッ、火事場のバカ力ってところか」
誰も反応できないはずの攻撃。それを間一髪で受け止めたのは、星に愛された青年。
「ジェラール!!」
「エルザ・・・」
胴体を貫かれた彼の目には既に生気はなかった。崩れ落ちようとする青年に駆け寄るエルザ。
「エルザ・・・お前と出会えて・・・幸せだった・・・ありがとう」
エルザが駆け寄るよりも先に地面に落ちたジェラール。遠目から見ても結論が見えている彼の末路に、彼女は膝をついた。
「ジェラーーーールゥゥゥゥゥゥゥ!!」
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