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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
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空間震−−発生原因不明、発生時期不安定、被害者規模不確定の爆発、振動、消失、その他諸々の広域振動現象の総称であり、空間の地震と称される突発性広域災害。地震や津波よりもタチの悪い災厄。何も分からないか、対策しようがなく、シェルターに避難するしかない。

これが、一般人に知られている情報だ。だが、空間震の本当の原因は『精霊』と呼ばれる特殊災害指定生命体。 謎多き存在。透明な訳ではなく、外見は『美しい少女』の姿をしている。パッと見は人間と変わらない。 但し、少女が持つ圧倒的な戦闘能力を除けばだ。

何故、圧倒的な戦闘能力を少女、『精霊』が持つという情報を知る事が出来たのか。それは簡単だ。実際に人が戦ったからだ。正しくは《対精霊部隊(Anti Spirit Team)》通称、《AST》と呼ばれる陸上自衛隊所属の特殊部隊がだ。幾度となく繰り広げられてきた精霊対人の戦いは圧倒的な差で人側の敗北ばかり。討滅すること以前に、傷もつけられない。ただ、『精霊』に痛くも痒くもない悪あがきをするので精一杯の現況。人がどれだけ頑張っても、精霊と人の力量差が覆ることはない。決して届かぬ領域に『精霊』は位置している。

それならば、と。 一人の男性がとある策を思いついた。それは、他の人からすれば、愚かで恐ろしくましてや、罪にもなりえる禁断の策。

『■■■■を対精霊兵器にする、というのはどうかな?』

その言葉に、誰もが驚愕し、反論を口にした。しかし、その言葉は予想通りだといいたそうな愉快な笑みを口元に刻み、男性が両手を開いた。

『皆さんが反対するのは分かります。ですが、安心してください。 ■■■■には既に許可はもらっていますので』

男性がそう告げたタイミングで、一人の青年が顕現した。まるでタイミングを見計らっていたかのように、唐突に突然に青年は現れた。

『お初にお目にかかります。DEMの皆様。私は−−■■■■と申します。 以後、お見知り置きを』

光の差さない紅闇色の瞳に、色素が少し抜けた薄い青髪の童顔の青年、■■■■は、恭しく頭を下げた。

これは、精霊と■■■■の物語である。

?
4月10日、月曜日。大抵の学校が夏休みを終える時期になった。要するに、新学期の始まりだ。ただ、夏休みが終わったとはいえ、暑いのには変わりがない。外には、くたびれたスーツを着た人や、学生服を着た少年少女達が夏休みを惜しむように歩いている。そんないつもの日常の中で、一人の青年はとある学校の屋上で、仰向けに寝転がっていた。

瞼は閉じられており、色素の薄い青髪は陽の光で艶やかに輝いている。両耳にはイヤフォンが挿してあり、ポップ系の曲を口ずさんでいた。年齢はおよそ17歳。白のカッターシャツに学生ズボンを身につけ、室内シューズの後ろ側に『|崇宮《たかみや
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