機動戦士ガンダム
2100話
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うやらラルが以前言ってた件を話したといったところか。
本来なら、コロニー落としに使うコロニーを確保するのは、ラルが命じられた役目の筈だった。
だがラルはそれを拒絶し、結果として何がどう回ったのかは分からないが、ドズルの仕事のコロニーの確保が、何故かキシリアの部下たる海兵隊に回された、と。
俺の知ってる情報によると、キシリアは政治的な立ち回りも上手いらしいからな。
街中でもキシリアの仕込みらしい会話が聞こえてきたし。
ドズルに対して恩を売ったといった感じか。
「それで、あたし達に用事ってのは何だい? まさか、今更その件を謝る為にマハルまで来ていた……なんて訳はないよねぇ?」
畳んだ扇子の切っ先をラルに向けて尋ねるシーマ。
ルナ・ジオンの件を話すにしても、今の状態でそんな真似をすれば、それこそセイラの存在を……ジオン・ズム・ダイクンの1人娘の存在をキシリアに知らせるんじゃないのか?
そんな疑問を抱くが、交渉に関してはラルに任せてある以上、俺はそこで何も言わずに、セイラの隣に座る。
コズンが俺達の後ろに立っているという事で、明らかに俺の方が重要人物という風に見られるのは間違いない訳で……改めて、シーマの視線がこちらに向けられる。
「ラル大尉、あたし達の話をする前に、この坊やの事を紹介して貰えるかい? それと、そっちのお嬢ちゃんもね」
「自己紹介をするなら、まず自分から……って風に言われた事はないか?」
女の言葉にそう返すと、海兵隊の面々は一瞬自分が何を言われたのかが分からなかったように、動きを止める。
多分俺はお飾りか何かで、こうして正面から堂々と言い返してくるとは思ってもいなかったのだろう。……今の外見を考えれば、無理もないが。
「てめえ! シーマ様に何て口を利きやがる!」
そう叫んだのは、シーマのすぐ横に立っていた、素肌の上から軍服を着て、胸元を大きく開けている強面の男。
その男が叫んだ次の瞬間には、他の海兵隊の面々も俺を睨み付け、何かを言おうとし……
「あはははは。坊や、随分と度胸があるじゃないか。コッセル達がいる中でそんな口を利けるとは、ちょっと驚いたね」
「シーマ様! こんなガキに、何を……」
「落ち着きな、コッセル。確かにこっちが自己紹介をしないで名前を尋ねるなんてのは、不躾だったね。……あたしはシーマ・ガラハウ。見て分かる通り、この連中を率いてる女さ。それで?」
視線をこちらに向けて名前を尋ねられれば、こちらも答えない訳にはいかないだろう。
「アクセル・アルマー。シャドウミラーの代表を務めている者だ」
そう告げるも、現在のジオンでシャドウミラーという名前の意味を理解しているのはラルやその周辺の人物だけであり……当然ながらシーマを含めた海
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