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空に星が輝く様に
243部分:第十八話 運動会その一
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第十八話 運動会その一

                 第十八話  運動会 
 運動会がはじまった。三組では椎名が教室で皆に話していた。もう全員既に体操服に着替えている。全員それぞれの色のジャージである。
「皆、いい?」
「ああ、いいぜ」
「何時でもね」
 全員教壇のところに立っている椎名に対して応えた。その横には赤瀬がいる。ここでも大柄な彼と小柄な彼女が際立っている配置だった。
「優勝だよな」
「それだよな」
「目指すのは」
「そう、それはもう決まっていること」
 椎名は普段と変わらないクールな口調であった。
「皆に期待することは」
「ああ、何だ?」
「それで一体」
「何なんだ?」
「スポーツマンシップ」
 それだというのである。
「それを守って」
「それなのね」
 津島がそれを聞いて言った。当然彼女もジャージ姿である。黄色いジャージの上下でありその格好は嫌でも目立つものであった。
「つまり反則もズルもしないで正々堂々ね」
「それを忘れたスポーツはスポーツじゃない」
 椎名の今の言葉は厳しいものだった。
「爽やかに汗をかこう」
「それで優勝するのか」
「逆に言えば爽やかでない優勝なんて意味はない」
 こうも言う椎名だった。
「そういうこと」
「それか」
「そういうことね」
 今度は狭山も加わり二人で言う津島だった。
「何か椎名もこれでな」
「スポーツ好きなのね」
「やってるのは武道と格闘技だけれど同じこと」
 そうだというのであった。
「だから。爽やかに汗をかこう」
「皆頑張ろう」
 赤瀬も皆に対して話す。軍師の次は大将が話すのだった。
「それで爽やかに汗をかこうよ」
「よし、それなら」
「皆で頑張って」
「それで優勝だよな」
「ハッピーエンドってわけね」
「そう。爽やかでない優勝はハッピーエンドじゃない」 
 椎名はこの時もスポーツマンシップにこだわる。
「じゃあいざ」
「出陣だな」
「よし、皆行きましょう」
 皆で言ってだった。三組は一致団結してそのうえで大会に向かうのだった。それに対して四組はというとだ。まさに正反対であった。
「いいわね」
「あんた達も頑張りなさいよ」
「わかってんでしょうね」
 橋口達三人がだ。男子に対して言っていた。それぞれの席から立ってそのうえで座っている彼等に対して居丈高に言っていた。
「変に手を抜いたらね」
「その時は許さないからね」
「いいわね、それは」
「ああ、わかってるからよ」
「そこまで言う必要ないだろ」
「何なんだよ」
 男は男で嫌そうな顔になって言い返す。
「ったくよお、いちいち五月蝿いんだよ」
「出る競技は絶対に勝つからな」
「それでいいんだろ?」
「違うか?」
「そうよ
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