第50話
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クス……エフラム皇子殿下には失礼な言い方になるかもしれませんが、そう言った型破りな所はエステルお姉ちゃんに似ていますね。」
「そうか?残念ながら俺達は今までエステルと会う機会がなかったから何とも言えないが、俺達の祖母――――ラピス様も皇族として型破りな方だったとの事だから、”ファラ・サウリン”の名を継ぐ者達は型破りな性格が多いのかもしれないな。」
「兄上………その言い方ですと私や父様達まで、皇族として型破りな人物のように見られるのですが………まあ、その件はともかく。フランツ、アメリア。待たせてしまってごめんなさいね。私達の話は終わったから、二人も久しぶりに会ったリィンさんとの再会話をして構いませんよ。」
可笑しそうに笑いながら答えたティータの指摘に答えたエフラムの推測にエイリークは呆れた表情で指摘した後フランツとアメリアに視線を向けた。
「ありがとうございます。とは言っても、僕は先月再会したばかりですから、リィンと話したい事がたくさんあるのはアメリアの方だと思うのですが………」
「えへへ……改めてになるけど、久しぶり、リィン!”七日戦役”やエレボニアの内戦でのリィンの活躍はあたしも後で知って驚いたけど、何よりも驚いたのは恋に関してはとんでもない”唐変木”だったリィンがエリゼちゃんとステラの気持ちに気づいて応えてあげた所か、8人もの婚約者を作って、更に政略結婚とはいえ、既に結婚までした事の驚きの方が大きかったよ?」
エイリークに視線を向けられたフランツは会釈をした後アメリアに視線を向け、アメリアは無邪気な笑顔を浮かべてリィンを見つめた。
「と、”唐変木”って………さすがにそれは言い過ぎじゃないか?」
「いえ、アメリアさんの仰っている通りかと。」
「そうですわよね……わたくし達―――女性の方から行動しなければ、リィンさんは一生わたくし達の気持ちに気づいてくれなかったと思いますし……」
「そ、そう言えばわたくし達全員、自ら行動してお兄様にわたくし達の気持ちを知ってもらいましたわよね……?」
アメリアの言葉に対して表情を引き攣らせて否定したリィンだったがエリゼとアルフィン、セレーネの指摘を聞くと冷や汗をかき
「………教官?」
「その……”部外者”の僕達に指摘する”資格”があるかどうかわかりませんが、教官には多くの将来を共に決めた女性がいるにも関わらず、未だに女性達の方から動いてもらわなければ女性の気持ちに気づかないのは、さすがにどうかと思うのですが………」
「まあ、教官のその”唐変木”な性格は一生治らないと思いますから、指摘しても無駄な気はしますが。」
「う”っ。」
(という事は未来の私は自ら行動して、リィン教官に未来の私の気持ちを知ってもらったのかしら……?)
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