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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第262話 文化祭U パーフェクトウェイター(執事?)
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怒りが沸いたと言うのに、ほんの一瞬で冷静になり、そう思った。理由は。
『お客様………。他のお客様のご迷惑になりますので………』
声色こそ変わっていない。
だが、明らかにそこには怒気が込められていて、尚且つ冷静。そして冷酷である事を一瞬で感じられた。喧嘩なれし、場数を多少なり踏んでいる男だからこそ……それなりに判る事もあるのだ。
―――この相手は、ぜったいに勝てない相手である。
と。
事実、街中での喧嘩の際に経験がある。今日の様に因縁を付けながら、我が物顔で街中を闊歩している時に、1人の男とぶつかった。勿論、ただで返す訳もなく、胸倉を掴み、数発顔を殴りつけた。
それでスイッチが入ったのか、表情がハッキリ変わった。……冷酷な素顔が見て取れた。
その後は本当に一瞬だった。……倒れてしまったのだ。
本当に一瞬で、顎を撃ち抜かれた。顎を打たれた、と言うのは 周囲にいた仲間達の証言で判った。身体を独楽の様に回した右の鉤爪、即ち右フックを受けた。
仲間の中でもボクシングの経験がある者がいたりした為、更に説得力が増したのだ。
「テメェ! 何しやがる!!」
仲間内の1人が飛びかかろうとした。
当然、そんな掴みあげられている男の様な戦慄を傍から見ていた仲間が感じる筈もなく、遮二無二に掴みかかろうとしたその時だ。
がぽっ! と言う何処となく場違いな音が聞こえてきた。その男は、飛びかかった男の頭に、被り物を無理矢理かぶされた為の音。
「店の中で暴れないで貰えますかっ、……っと!」
「ぶげっっ!?」
それは着ぐるみのパンダの頭部の部分だ。
いつの間にか戻ってきていたキリトが、男の頭にパンダをかぶせた。 泣きそうだった男の子も、パンダを見た事で 笑顔になり、小さな笑い声も聞こえてきた。
「……退出願います」
「ああ。退店して貰おうか。先生達も呼んでもらったからすぐに来るだろうし」
ふっ、と壁に掛けられていた飾りつけ様の白いテープを巻き取ると、両手を縛り、お縄に付かせ。
もう1人の男はまだ暴れそうだったが、視界を完全に塞がれてしまえばどうしようもなく、後は数の理。バラバラと戻ってきた男子陣に取り押さえられた。
静かになってしまっていた店内だったが、それが嘘の様に一気に歓声に変わり―――。
最後のリュウキの一言。
『……お騒がせして申し訳ございませんでした』
と謝罪。勿論、拍手喝采の大嵐である。
そんなちょっとした事件も無事解決した後。
当然ながら、リュウキの周りには人だかりができていた。見事に暴漢をやっつけた上にパーフェクト紳士っぷりを見せて。まるで アニメや映画のキャラ
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