プロローグC
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水の民の里を出てから、それなりの距離を走り無事に街まで着いた。
日差しがそんなに高くない時に出たと言っても、今や真上に太陽が位置するまで時間が経ってしまった。
「さて、とりあえずお疲れさん。どうする?先に飯にでもするか?」
「うーん…ちょっと早いけど、ご飯でもいいよ!」
「りょーかい。なら先に荷物引き渡しに行ってくるから、その間日陰にでも入って待ってて」
「はーい」
テューラを日陰がある建物まで連れていき、俺はその足で荷物を集会所まで持っていく。
街に向かう目的は2つあり、1つは誕生日プレゼント。そしてもう1つは。
「おぉー!久しぶりじゃねーか、フォルナ」
「おやっさんこそ久しぶり。また魔物の素材持ってきたから換金してよ」
「これまた量が多いな。変わった素材でも入ってるのか?」
「あー…確か大型グリズリー系の毛皮とか入ってたかも。後は小型飛竜系の…」
気前のよさそうな笑顔で顎下の髭がよく似合う中年男性、通称おやっさん。
おやっさんを介して魔物の素材を換金することが街に来たもう1つの理由だ。
日頃の鍛練の一環として、俺は魔物の巣窟によく足を運ぶ。
理由は色々とあるが、一番の理由は守る力を手にするために考えついたのが、魔物との実践経験を積んでいくということに至った。
最初の何年間は魔物を倒してもそのまま死体を放置していたのだが、ある時魔物の死体が放置してあると、おやっさんの所まで話が届いたらしく、偶々魔物を倒してそのま離れていく俺を見つけ、魔物の素材の売買を持ちかけられたってところだ。
その時から今日に至るまで、魔物の素材の売買から馬の手配、巷の噂話と色々とお世話になってきて、感謝している。
「今回持ってきたのは大体そんなもんかな?」
「はぁー…やっぱり毎回思うが、お前の強さは段違いだな。どうだ?俺と組まないか?」
「毎回言うけど、そんなつもりはないよ。定期的の付き合いが俺とおやっさんにはちょうど良いだろ」
「ははっ、違いねぇ。こんなに毎日持ってこられても売り捌くのに時間がかかっちまって破産する」
おやっさんが笑いながら素材を1つ1つ確認していく。
「そんだけ強ければ『トリプルカインツ』にだって勝てるかもなぁ」
「トリプルカインツ?確かヴァーツラフ軍の精鋭だっけか?」
「そう、そのトリプルカインツだ。噂では戦況が激しくなりつつあって、その3人が戦局を変えるほど強いんだとさ。こんなところでも噂が届く程なんだから化け物みたいに強いんだろうな」
「へぇー…」
ヴァーツラフ軍の話が出て来て俺の脳裏には今朝見た夢の映像が映し出される。
おやっさんからは見えないところで不自然な程に拳を握っているところを見ると、俺は未だに怒りや憎しみを抱いているのだろう。
「さてと、大体素材は見たか
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