破 壊 ☆
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作業、無駄に終わる徒労を早急に終わらせるための作業だ。
「貴方達、悪魔が世界に及ぼしている影響は計り知れません。」
終いには指を天へと突き上げ、周囲一帯を更地へと変えた。
ウィスを中心に眩い光が迸り、天へと極光が昇り、シャルバ・ベルゼブブが有する領土が地図から抹消された。
爆煙が立ち昇り、地平線の彼方まで更地が続いている。
「ですが、私も鬼ではありません。貴方が捕らえた神器所有者達を無傷で解放し、その場で土下座をするならばこの場は見逃しましょう。」
それを行った張本人は怖ろしいまでに無表情。
「私も砂利と本気で戯れるつもりはありませんからね。」
歪んだプライドを有しただけの砂利など取るに足らない。
これがウィスが提示したシャルバ・ベルゼブブにとって最後のチャンス。
「貴様ァッ!」
だがシャルバ・ベルゼブブは自らそのチャンスを放棄した。
どうやら奴の煽り耐性はゼロであったようだ。
「真の魔王の血を継承した私が、こんな所で死ぬわけにはいかんのだ!」
奴は消滅を免れた左手に魔力を集束させ、ウィスの横で事の成り行きを見据えていたリアスへと振りかぶる。
ウィスには敵わないと判断した上での行動か、否か。
「人々の献身無くして種の存続も出来ない存在如きが図に乗らないでください。」
だがウィスが難無く受け止めた。
シャルバの関節が折れる程の力で捻り、否、容赦無くへし折った。
トップであるオーフィスが脱退し、残るは烏合の衆に等しい集団の命運は此処まで。
変革などとのたまい、世界に悪影響を及ぼすこいつらは以前から気に食わなかった。
そしてこいつらは今回、超えてはならない一線を越えた。
消すには十分な理由である。
ウィスは左手の掌をシャルバ・ベルゼブブの顔にかざし、唱える。
全ての終わりにして、終焉の言葉を。
「 破 壊 」
途端、悪魔の左手首より先が砂と化し、身体の全てが砂と化していく。
シャルバ・ベルゼブブの絶叫が周囲に響き渡り、全てが無へと誘われていく。
左手から始まり、左肘、左肩、下半身、上半身と続き、為す術無くその身を崩壊させる。
シャルバ・ベルゼブブの身が崩壊し、精神そのものも、そして魂までもが消滅していく。
シャルバ・ベルゼブブはこの力がグレモリー家が有する消滅の魔力をとは一線を画するものだと理解してしまった。
文字通り、次元が違う。
これは神の権能そのものだ。
体内のオーフィスから授かった蛇も消え、足元に砂の山を積み上げる。
天国にも地獄にも行けず、否、この世界から完
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