破 壊 ☆
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一誠達も同様に、ウィスに連れられる形でその場を後にする。
怒涛の急展開である。
次なる目的地は冥界。
▽△▽△▽△▽△
走る、疾走する。
脇目も振ることなく彼女は必死に足を動かす。
背後の悪魔から逃げ切るために。
今なお奴は此方を殺そうと追跡している。
何故、なんでこんなことに!?
「お遊びは此処までだ、人間。」
足首に激痛が走り、彼女は崩れ落ち、遂に悪魔にその身を捕らえられる。
「何で、こんなことを……?」
「ふん、いいだろう。冥途の土産に教えてやろう。」
「別に何もない。」
「……!?」
「何か特別な理由があるでも思ったか?」
「思い上がるなよ、人間風情が。」
「貴様の身に宿る強大な力、人間である貴様なんぞには勿体ない。」
「貴様ら人間は我ら力ある悪魔の肥やしになっておればいいのだ。」
「その力、真の魔王である私が使ってやろう。」
「我らの崇高な計画の肥やしになるのだ、死んで本望であろう?」
何だ、それは。
ふざけるな、ふざけるな!
憎々し気に女性は眼前の男を睨み付け、涙を流す。
こんな下種に、屑に自分の人生を滅茶苦茶にされることが我慢ならなかった。
─なら、貴方も自然の摂理で死ぬのは仕方ありませんね?─
途端、その悪魔の右腕は完全に消滅し、塵と化す。
「ギ…、グギィャァァアアア───!?」
「醜い悲鳴ですね。」
奇妙なことに消失した右腕から流血することはなかった。
空から降り立つはリアスの首根っこを掴んだウィスとその一行。
「き、貴様ァ!?」
「どうも、シャルバ・ベルゼブブさん。」
現状の理解が追い付かないリアス達を他所に、ウィスは眼前の蠅に語り掛ける。
「貴様ァ、我らの申し出を忘れたのか!?」
「勿論、忘れてなどいませんよ?」
実はウィスは三大勢力会議での騒動が収束した後、真魔王を名乗る悪魔勢力から勧誘を受けていた。
旧魔王派に加わり、世を変革しようという申し出、否、幼い神器所有者である少年、少女達を人質に申してきた命令という形であったが。
「本気で私を御し切れると、その気になっていた貴方の姿はお笑いでしたね。」
ウィスを勧誘した背景にはオーフィスを隷属させようという意図もあったのだろうが、最早そんなことは関係ない。
「人間を好き勝手に弄ぶ愚図の存在、はぐれ悪魔と称した悪魔の犠牲者。」
シャルバ・ベルゼブブの援護に駆け付けた増援の悪魔をウィスは左手の人差し指と中指を突き出すだけで、爆発四散させる。
まるでそれは
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