破 壊 ☆
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迸る閃光。
世界が長年、追い求めてきた不老不死の研究が成就する瞬間、人槍の邪魔が入った。
魔法陣に跨り、下着を浮かび上がらせ、魔力を高まらせていた教会の賢者へとエネルギー波が直撃したのである。
勿論、それを行ったのはウィス、その人。
「いや、ウィスさん!?」
一誠の苦言にウィスは呆れ顔で首を傾げる。
「今、あの人が一世一代の夢を叶えようとしてましたよね!?」
「そもそも私達があの変態の実験を待つ必要はありますか?」
前方では教会の賢者は魔力の暴走に苦しんでいる。
いい気味である。
ざまぁ。
「いや、確かにそうですけど!?」
「人が勝利を確信した瞬間を台無しにするのは愉しいですね。」
「話を聞いちゃいない!?」
「おいおい、少しは待ってくれてもいいじゃねぇか、ウィス?」
「死にますか、アザゼル?」
「いや、ウィス、少しは話をだな……」
「堕天使の種族をリニューアルすることを検討しましょうか。」
「すみませんでした。」
恥も外聞も全て投げ捨て、全力の土下座。
アザゼル、あっけなかった。
しょうがない。
あのまま反論していればウィスは本気で実行していたかもしれないのだから。
「もう少し粘ってくださいよ、アザゼル先生!?」
「そもそも盗んだ下着で賢者の石への足掛かりを掴むことに成功などしてしまったら、人類の恥ですよ?」
それは何とも汚れた実験であろうか。
「例えるならば一誠、貴方が日頃行っていた覗き行為に飽き足らず、女子生徒達の下着を盗み帰った後に、崇高な目的とのたまい、下着を使用することを正当化するようなものです。」
「ぬぐっ……!?いや、でも今はもう俺は覗きはしてませんし……。」
一誠は弱々しく、目をきょどらせながら精一杯の反論を述べる。
確かに、もう一誠とあのエロ猿共は学内で覗き行為は行っていない。
一度、一誠達は学内で覗き行為を行っていた時に捕らえられ、被害者達の前に突き出されたことがある。
ただその場にはこれまで被害に遭った女子生徒達が全員集められており、袋叩きにされることになった。
勿論、裏で手を引いていたのはウィスである。
加えて、ウィスはボロクズの状態と化した一誠達を彼らの両親の前に否定しようのない証拠を見せることで、退学寸前にまで追い込んだ。
だがそこで終わらせないのがウィスクオリティ。
一誠達の両親の前に突き出した後は、ウィスは彼らを警察署まで連行し、逮捕寸前まで事を荒立てたのだ。
そこで漸く彼らは外面もなく泣き出し、被害に出会った女性達に誠意を込めた土下座と謝罪を行うことで、一連の騒動は収束した。
それ以降、一誠と他のエロ猿は覗き行為に走っていない。
否、完全
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