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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica16-C犯罪者狩り〜Traitor ? 1〜
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いようにティーダ一尉が弾幕を張り、女性仮面持ちが他のみんなの射砲撃を完璧に防ぎきる。
「お兄ちゃん!」
「ティアナ! この・・・馬鹿! おめぇ、後で説教かますから覚えてろ!」
「ヴィータ教導官・・・っ!」
私も戦闘に参加したいのに、未だに防護服へ変身することすら出来ない。だから私は「ティアナ。あの仮面持ちの魔法、なんなのか教えて」って、私の魔力生成や結合を阻害するこの魔法についてティアナに聞いた。
「今や大隊の一員であるあたしが、味方を売るようなことを言うと思っているんですか・・・?」
「じゃあ・・・力ずくで聞き出してみようか・・・?」
魔法は使えなくても、教導官として近接格闘戦も出来るように訓練はしてきてる。それにティアナも魔法を使えないようだし、一方的な不利というわけじゃない。ティアナも立ち上がって、「ま、負けません!」と身構えた。あの子も執務官として数多くの戦闘を経験してきた。六課時代と同じなんて思わない方がいい。
「いきます!」
ティアナが意気込んで向かってきた。繰り出される右拳を受け止めようとした時・・・
――トランスファーゲート――
「「っ!?」」
全身に悪寒が走った。ティアナもそのようで、私の目の前で足を止めた。それにヴィオラさんとヴィータちゃん達や仮面持ち2人までもが動きを止めていた。空間の歪みから歩み出てきたのは女性の仮面持ち。仮面は両翼。最後の大隊の最高幹部の1人だと考えられているあの・・・。
「皆さん、そろそろ帰還しましょう。遅刻は厳禁です」
他の仮面持ちは変声魔法か何かを使って声を変えて正体を隠してた。でも両翼の仮面持ちは変えずに生の声を出してる。だからその仮面の下にある素顔を幻視することが出来る。
「エグリゴリ、フィヨルツェン・・・さん」
ルシル君――数千年と続くセインテスト家の悲願である“エグリゴリ”の救済。その1体であるフィヨルツェンは、SSSランク超えの戦闘能力を有してる、ルシル君やシャルちゃんと言った最古の魔導師、魔術師じゃないと傷1つ付けられない怪物だ。だから・・・
(あぁ、もうここまでだ・・・)
心が折れそうになったところで、「諦めてんじゃねぇよ、なのは!」ってヴィータちゃんに怒鳴られた。ヴィータちゃんだけがフィヨルツェンと正面きって向かい合ってた。ギガントフォルムの“グラーフアイゼン”を突き付けられたフィヨルツェンは右人差し指を立てて、“アイゼン”のヘッドの片方をツンと突いた。それだけで“アイゼン”のヘッド部分は破壊されて、「うわあ!」ヴィータちゃんが数mと吹っ飛ばされた。
「お前・・・!」
「急ぎですので、わたくしも少々手荒に行かせてもらいますね」
フィヨルツェンがニコリと綺麗な笑顔を浮かべた
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