暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2097話
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「……あの黒い三連星が、ジオン軍を抜けるような真似をしますか?」
「さて、どうだろうな。あの連中の性格を考えれば可能性はある、と言いたいところだが」

 セイラとハモンが小型のバッタを愛でている光景を眺めていると、ラルとコズンの会話が聞こえてくる。
 黒い三連星の名前は、UC世界について色々と情報収集したので、知っている。
 一週間戦争やルウム戦役において異名を付けられたパイロットは多いが、その中でも特に広く名前が知られているのが、赤い彗星、青い巨星、黒い三連星の3つだ。
 特に黒い三連星は、個人で名前が知られているのではなくMS3機の小隊として名前が知られている。
 現在連邦軍で指揮を執っているレビル将軍の旗艦アナンケを沈め、脱出したところを捕らえたのが黒い三連星だ。
 敵の総指揮官を捕虜にしたという意味では、それこそシャアやラルよりも数段上の功績と言っても間違いではない。

「ラル、言うまでもないと思うが、ルナ・ジオンについては実際に建国宣言をするまでは可能な限り秘密裏に進める必要があるからな。黒い三連星くらいに名のあるパイロットがこっちについてくれれば嬉しいが、交渉に失敗して、それがザビ家に伝わる……なんて真似はごめんだぞ」
「安心しろ。あの連中は粗暴な性格をしておるが、それでも義理というものを捨ててはおらん。もしこちらの誘いに乗ってこなくても、ザビ家に儂の事を知らせるということは考えなくてもいい」

 自信たっぷりにラルが言うのであれば、信じてもいいのだろう。
 ラルの人を見る目は、決して間違っている訳ではない。
 それこそ、あれだけの仲間に慕われているという事もあるだけに、人を見る目は確かだろう。
 絶対確実に、という訳でもないのだろうが。
 寧ろ人を見る目という点では、酒場を経営しているハモンの方が上か?

「取りあえず、ラルがそう言うのなら信じるが……最悪の場合、俺が出る可能性もあるぞ?」

 黒い三連星がどれだけ凄腕のMSパイロットであっても、影のゲートを使える俺にとっては、居場所さえ判明すれば容易に暗殺は可能だ。
 そんな事にならないように、出来ればラルにはしっかりと黒い三連星を説得して欲しいところだが……どうなんだろうな。
 ちなみにこうしてジオン軍からの引き抜きは考えているが、連邦軍からの引き抜きはあまり考えていない。
 ……というか、ジオン・ズム・ダイクンの継承者だったり、ニュータイプだったりするのを旗頭にする以上、連邦軍から人を引き抜くのは難易度が高すぎる。
 物好きがいる可能性は否定出来ないが。
 ああ、でもエレズムとかそういうのに嵌まってる人がいれば、望んで宇宙に出て来たりもするか? となると……

「ジオンの方はラルに任せておけばいいけど、連邦軍の中でルナ・ジオンに来たい
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