第70話 第4次ティアマト会戦?
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言壮語にキルヒアイスは溜息をつくのであった。
宇宙暦795年2月7日
■自由惑星同盟 首都星ハイネセン 宇宙艦隊総司令部
帝国軍の侵攻近しの報はフェザーンを経由して、既に同盟軍の知るところとなる。
同盟軍は直ちにイゼルローン回廊外縁の辺境星域に哨戒中の第3艦隊と辺境警備艦隊を緊急展開したが、宇宙艦隊総司令部のコーネフ派将校の大量謹慎の為に起こった総司令部混乱に依る輸送艦配備のミスから前線に展開した部隊で生活物資とエネルギーの欠乏が深刻化した。
軍では対応できず、近辺の星系から民間船が200隻ほど雇われて物資の運搬に当たることになった。
「アッテンボロー准将、物資輸送の民間船の護衛はどの程度の規模で行かせるのかね?」
宇宙艦隊司令長官代理を拝命した第12艦隊司令官ボロディン大将が帝国軍侵攻近しの情報で軍大学を卒業し統合作戦本部へ戻っていたリーファが緊急に宇宙艦隊総司令部へ応援に派遣されて来ていたので、ヤンやワイドボーンも一目置く彼女に質問を投げかけたのである。
「そうですね、通常であれば巡航艦と駆逐艦10隻程でしょうが、輸送先が前線ですから、ハイエナのように帝国軍の艦艇が通商破壊に彷徨いている可能性がありますので、ビューフォート准将の艦隊に護衛を任せましょう」
「ビューフォート准将の部隊と言えば、司令部艦隊分艦隊で1,000隻はあるが、それほど必要かね?」
驚くボロディンにリーファがまくし立てる。
「ビューフォート艦隊は再編成したばかりですし、丁度訓練宙域がエルゴンですから近いですし、訓練として護衛勤務は丁度良いと思うのです。しかも、ビューフォート准将は通商破壊の研究をしてますから。それに、辻強盗に対抗するには棍棒ぐらいじゃ無く、大砲は必要ですからね」
敵艦を辻強盗扱いするリーファの例えに、ボロディンも思わず苦笑いするが、確かに正鵠を得ていると考えビューフォート艦隊に護衛を命じる事にした。
「判った。准将の言う通りだな、ビューフォート艦隊に護衛を任そう」
宇宙暦795年2月9日
■自由惑星同盟 エルゴン泊地
エルゴン星域で訓練を行っていたビューフォート准将に護衛任務が命じられ200隻の商船を1,000隻の艦隊が護衛するという過剰とも思える護衛が決定された。
『というわけで、輸送船の護衛をお願いします』
「なるほど、敵艦隊の哨戒部隊の排除も行えるわけですな」
『そうなります。あくまで民間船の護衛をメインでお願いします』
「諒解しました。補給を断たれたらどんな大軍でも瓦解しますからな」
『通商破壊の極意ですね』
「准将もお分かりのようですな」
『それなりにはね』
「流石ですな。ではお任せ下さい」
エルゴン泊地を出港したビューフォート艦隊は星
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