遊びは全力が大事
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着いて!!」
二人に向かって大声を張り上げた。
「あ、あぁ。 悪ぃ、つい熱くなっちまった」
「んだよ、緑谷。オイラの邪魔すん−−」
「落ち着け、峰田」
クールダウンした切島と違いヒートアップ状態の峰田を黙らせるために、上鳴が頭を叩いた。 そして視点が戻り、吐き気が回復した緋奈は八百万の肩に頭を預けて休憩していた。
「おっし。 気を取り直してすす−−」
切島がそう言ってコントローラーを握り、背後を振り返った瞬間、
『GU...GURRRRRUUUAAAAA−−』
頭に錆びたピッケルが突き刺さり、腐った肉に包まれた屍人が、涎だらだらのギザギザの牙を光らせて、獣の唸るような声を上げていた。しかも超至近距離。
「い、いやあああぁぁぁぁああああ!!」
「ぐえっ!? ちょ、首しまっ−−」
「お、落ちいて、耳郎ちゃん!?」
世界の終わりのような悲鳴を上げた耳郎に首をホールドされる上鳴を助けようと、止めに入る芦戸。 因みにその混沌は後部座席でも起こっていた。
「あ、あんなおぞましいもの、は、初めて見ましたわ」
「むぐっ!? んっ、んんッ!? 」
「・・・ひゃんっ!? ひ、緋奈ちゃん!?」
「もう、うち無理」
怯える八百万に正面から抱きしめられ顔が胸に埋まり悶える緋奈と、その緋奈の動かす手が運悪く胸に触れ声を上げる葉隠、そして顔を真っ青にした麗日。 どちらかと言うと混沌いうより楽園かもしれないが、緋奈にとっては混沌に近い。
結局、屍人に殺され、ゲームオーバーで、幕を閉じた。
「あー、まじビビったな、最後!」
「し、死ぬかと思った」
「はぁ・・・はぁ・・・」
「意外と怖かったわ」
各々感想を零しながら、ゲーセンを出る。
「んじゃ、疲れたし解散にするか?」
「うん、そうしよっか。 明日から学校だしね」
上鳴の解散に同意する。
「じゃ、俺はこっちだから」
「俺達はこっちだから、ここで解散だな」
「オイラも」
「僕も」
切島、上鳴、峰田、緑谷はそう言って、帰っていく。途中まで同じ帰り道の、緋奈、八百万、芦戸、葉隠、麗日も、楽しく話をしながら家に帰るのだった。
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