ヒーロー基礎学
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ている。私服としても使いたかったから好都合だ。
「あれ? 緋奈ちゃん、ヒーローコスチュームじゃないの?」
「ううん、これも一応コスチュームだよ。僕の個性はどんなコスチュームでも問題ないからね。 ただ、頭痛を起こしちゃうからそれを抑制する為の冷却機能。 それと声を響かせるための小型のスピーカーを搭載してもらったんだ」
「そうなんだ。 私なんて要望ちゃんと書いてなかったから、パツパツスーツんなった。 はずかしい・・・」
そう言う麗日のヒーローコスチュームは確かにパツパツだった。 15歳の男子高校生達には刺激が強すぎる。というのも、完全に体のラインが浮き出ているのだ。その他はヒーローコスチュームと言うより宇宙服に似ている。頭をすっぽりと覆うメットに、首や手首に細工でもしてあるのか少しごつい機械が取り付けられていた。
「それにしても初日から戦闘訓練かぁ」
ひどく面倒くさそうに呟いて、緋奈はため息をつく。
「緋奈ちゃ〜ん! 麗日〜!」
背後から、声が聞こえて緋奈と麗日はそちらに振り返ると、ヒーローコスチュームに身を包んだ芦戸、蛙吹、葉隠、八百万が駆け寄ってきた。
「みんな、衣装凄いよね〜!」
と、芦戸が感想を零す。 かくいう彼女のヒーローコスチュームは、まだら模様のコンビネゾンに袖なしのダウンジャケットというラフな格好をしていた。
「あら、緋奈ちゃんのコスチュームは普通ね」
と、緑を基調とした水中戦確定のボディスーツに、大きめのグローブとゴーグルを着用した蛙吹が緋奈のコスチュームを見て率直な感想を零す。彼女も彼女で体のラインが出ていて緋奈にとっては目に毒だが、口に出さないでおく。
「そうえば透ちゃんのコスチュームって、その手袋とブーツだけなの?」
蛙吹と芦戸の後ろにいる手袋とブーツが浮いている状態にしか見えない葉隠に声をかける。昨日から気になっていたのだが、彼女はずっと透明化しており、顔を見たことがない。なので身につけているもので判断するしかないのだが、どう見ても手袋とブーツしか身につけていない。
「うん!そうだよ!」
葉隠はテンション高い声で頷く。
「じゃあ、全r−−あふっ!?」
気になることはとことん気になってしまう緋奈が率直な疑問を投げかけようとすると、蛙吹が伸ばしてきた長い舌が鞭のような速さで緋奈の頬を叩いた。
「デリカシーがないのはどうかと思うわ、緋奈ちゃん」
「・・・すみませんでした」
蛙吹にそう注意されて緋奈は反省する。
「皆さん、そろそろ授業が始まりますわよ」
談笑する緋奈達に八百万が声をかけてきた。
「八百万。 そのコスチューム露出高くない? ミッドナイト並みにエロいよ?というか、はしたない?」
緋奈は
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