担任とクラスメイト
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は授業あるのかなぁ?」
「おそらくあると思います。なんせ、ここは雄英高校ですもの」
「はぁー。 初日から授業ってのはやる気起きないなー」
大きなため息をついて、八百万の机に右頬をベタりと乗せる。すると、再び扉が開き、縮れ毛の少年と、少し遅れて、前髪の両端が長い茶髪のショートボブの少女が入ってきた。
「あっ!白黒の人だ!入試のときは助けてくれてありがとね!おんなじクラスだったんだー!」
茶髪ショートボブ少女が、八百万の机に顔をのせて脱力している緋奈に手を振って駆け寄ってきた。
「あ、うん。 そうえば、名前聞いてなかったし名乗ってなかったね」
「あっ! そうえばそうだった! 私は麗日お茶子!」
「僕は、桜兎 緋奈。 女の子っぽい名前だけど、歴っとした男だよ。 よろしくね、麗日さん」
「うん! こちらこそよろしく!緋奈ちゃん!!」
「・・・緋奈ちゃん?」
麗日の言葉に、緋奈は首を傾げる。 男と名乗ったはずなのだが、なぜ『君』ではなく『ちゃん』なのか。
「えーと、緋奈君って呼んでくれた方が嬉しいような」
「え? 緋奈君よりも緋奈ちゃんの方が呼びやすいし可愛くて好きだ、私!」
「・・・それでいいよ」
緋奈は、あぁ、この子に何言っても無駄だ。と悟り、呼び方については諦めた。
「今日って式とかガイダンスだけかな? 先生ってどんな人だろうね。 緊張するよね」
「八百万曰く・・・あ、八百万ってのは、この女の子の名前で、八百万 百って言うんだよ」
「よろしくお願いしますわ。 麗日さん」
「うん! こちらこそよろしくね、八百万さん!」
麗日に、八百万を紹介しつつ、
「雄英だから授業あると思うだってさ」
「えー! 入学式は!? ガイダンスは!?」
そう答えると、麗日は驚いた顔で叫んだ。と、その時だ。
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
怠そうな男性の声が響いた。少し身を乗り出して、廊下の方に視線を向けると、廊下で寝袋に入りながら横たわり、ゼリー飲料を一瞬で呑み干す男性がいた。ボサボサの髪、無造作に生えている無精髭、そしてくたびれた服。
「なに?・・・あれ」
緋奈は見慣れないホームレスっぽい男性を見て、首をかしげた。雄英高校はホームレスが寝泊まりできるほどにセキュリティが弱いのか?と疑ってしまう。
それから寝袋を脱いで教壇に立つ男性は、充血した瞳で教室を見渡した後、
「ハイ。 静かになるまで8秒かかりました。 時間は有限。 君たちは合理性に欠くね」
という言葉を言い放つ。
そして―――。
「担任の相澤消太だ.よろしくね。 早速だが、体操服着てグラウンドに出
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