担任とクラスメイト
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った。 聞きたくもない『ヒーロー』という単語。だけど、ここに入った以上は周りに合わせなければならない。人に合わせるのは昔から得意だ。親のおかげで身についたから。
「・・・すぅ。 ・・・はぁー」
一度、深呼吸して、覚悟を決めて扉を開ける。ガララと音がなり、教室内の様子が視界に映される。
「机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者に申し訳ないとは思わんのか!」
「思わねぇよ!テメーどこ中だよ?端役が!!」
つんつん頭のヤンキー(?)と、メガネをかけた優等生が何やら言い合っていた。他にも、透明人間女子やカエルみたいな女子に、トサカ頭の赤髪ヤンキー(?)や、金髪チャラ男(?)等とキャラの強すぎる人達ばかり。
緋奈は、普通の人もいないのか?と周囲を見渡し、やがて、黒髪ポニテの少女、八百万を視界に捉えた。
(良かったぁ、知り合いがいて)
少し安堵しながら、八百万の元に向かおうとすると、進路方向を塞ぐように、赤髪ヤンキーとピンク色のモンスター女子が現れた。
「おう、久しぶりだな! 緋奈!!」
「おはよぉー! 私のこと覚えてるー? 緋奈ちゃん」
「・・・・お、おはよう。(誰ですか? この人達は!?)」
緋奈は、赤髪ヤンキーとピンク色のモンスター女子のテンションに気圧されながら、とりあえず挨拶を返す。そして進路変更して、違う道から八百万の元へ向かおうとするが、
「おいおい。 待てって、緋奈! 俺だよ、俺。 切島鋭児郎。 覚えてないか?」
「私は芦戸三奈だよ!忘れてるなんてひどいよ、緋奈ちゃん!」
切島鋭児郎と名乗る赤髪ヤンキーと、芦戸三奈と名乗るピンク色のモンスターに再び進路方向を塞がれた。
「・・・(切島鋭児郎・・・芦戸三奈。 ・・・あ!)」
頭の中で名乗られた二人の名前を反芻して、そうえばそんな友達が小学校時代にいたなということを思い出す。小学校卒業後、違う中学に入学したため、忘れていた。
「もしかして、小学生時代によく遊んでたキリ君とミーちゃん?」
念の為にそう尋ねると、赤髪ヤンキーとピンク色のモンスター女子は嬉しそうに笑って、頷いた。
「そうえば、席順は知ってっか?」
「ううん、今来たところだからね」
「お前は・・・俺の二席後ろだな」
「あぁ、なるほど。 五十音順なんだね。やれやれ、八百万とは席が遠いなぁ」
残念そうに呟いて、自身の机に片手鞄を置いて、八百万の元に行き、声をかける。
「おはよう。 同じクラスだね、八百万」
「おはようございます。 緋奈さんと同じクラスになれてとても嬉しいですわ」
「僕も同じだよ」
とてつもない程に嬉しさが伝わってくる八百万に笑顔を浮かべて、同意する。
「所で、今日
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