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僕のヒーローアカデミア〜言霊使いはヒーロー嫌い〜
入試
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・・? だ、誰?」

「それは後でいいかな? 今からアレ倒してくるから」

緋奈は足以外に怪我した部分はないかを瞬時に確認し、そう声をかけて、立ち上がる。

「これは禁じ手なんだけど、そんなこと言ってられないかな」

緋奈はそう呟き、手ぶらの状態で0P仮装敵に向かっていく。個性を使わず、無謀だと避難した受験生達が叫ぶ中、緋奈は歩くのをやめた。徐々に近づいてくる0P仮装敵の巨大な足。やがて、数メートルの差になり、次、0P仮装敵が一歩進んだら、緋奈は潰され死ぬ。そして−−足を上がり、緋奈を踏みつぶ−−

「【後ろに下がれ】」

さなかった。 更に驚くことに、0P仮装敵が前に出した足を止め、ゆっくりとした動きで後ろに下がった。

「【自分を殴れ】」

緋奈がそう言葉を紡ぐと、0P仮装敵は、自身の巨大な機械の拳を、動くために必要な動力源のある顔にぶつけた。しかもフルスイングでだ。ドデカイ衝撃が生じ、0P仮装敵はビルを巻き込んで倒れ込み、撃沈した。

これが【言霊】最後の使い方、『対象物の操作』。 対象者を言葉で操る禁じ手。普段使わないのはリスクを伴うからだ。

そのリスクというのが、

「あ・・・やば」

意識の喪失。グラッと緋奈の身体が揺れ、地面に倒れる。そして、意識が喪失する瞬間、試験終了の合図がなり響いたのだった。
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