第三幕その六
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「食べるわよ」
「うん、猫程じゃないかも知れないけれど」
神宝も考えるお顔で述べます。
「犬だってね」
「アマゾンはよくお魚が採れるけれど」
カルロスはお国のことを思い出しました。
「あそこの犬も食べるよ、川のところに住んでいる人達が飼っている犬はね」
「犬もキャットフード食べてもおかしくないね」
ジョージはこう考えました。
「逆に猫がドッグフード食べても」
「そう考えると」
どうにもと言ったナターシャでした。
「別に犬がお魚食べてもいいわね」
「ええ、私もそう思うわ」
オズマもこう言うのでした。
「だからここはね」
「はい、知恵の使いどころですね」
「美味しいお魚料理をね」
「犬の国の人達に食べてもらえば」
「それでね」
「問題は解決しますね」
「問題はどう食べてもらうかだけれどね」
お魚を出されて怒ったことからこのことも頭に入れているオズマでした、こうしたことは絶対に忘れないのがこの王女なのです。
「それはね」
「はい、知恵の使いどころですね」
「考えていきましょう」
「わかりました」
「まあ犬だからね」
「ええと、犬はお鼻ですね」
「お鼻でもうね」
それでというのです。
「お肉かお魚かをね」
「簡単にわかってしまいますね」
「犬のお鼻は凄くいいから」
「私達なんか比べものにならない位に」
「目より遥かにわかるのよ」
犬はお鼻でというのです。
「もう何でもね」
「だからですね」
「その犬のお鼻をどうするかよ」
「それが問題ですね」
「そんなの簡単でしょ」
ガラスの猫はオズマとナターシャのお話を聞いて何でもないといった調子で二人に対して言いました。
「それこそね」
「それこそって」
「ええ、簡単じゃない」
こう自分のすぐ後ろを歩いているナターシャにお顔を向けて言うのでした。
「そんなのは」
「簡単っていうけれど」
「犬のお鼻のことでしょ?」
「ええ、どうお魚かどうかをね」
「見破られずに済むか」
「違うわよ、美味しい匂いを出せばよ」
それでというのです。
「いいのよ」
「というと」
「そう、犬も美味しいものが好きでしょ」
「それはね」
「トトがお魚を食べるのも」
このことにしてもというのです。
「美味しいからでしょ」
「そうだけれど」
「それならよ」
「お魚のお料理でなの」
「美味しいものを出せばね」
「それでいいのね」
「そうよ、本当に簡単じゃない」
またこう言ったガラスの猫でした。
「考えるまでもない位に」
「それはそうね」
「猫の国の人達がどんなお料理を出したか知らないけれど」
「もっと美味しいものをなのね」
「出せばね」
「犬の国の人達にしても」
「食べないで怒るどころか」
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