Knight's & Magic & Carrier 5
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設計に遊びがないので大幅な改装が出来ずにいるのだ。この戦争が終われば後継機の設計から始めるそうだ。まだ新技術が出てきそうな雰囲気があるとオレもエルも睨んでいる。少なくとも決戦兵器が出てくるはずだと。
そんな事を考えているとファルブレイズの炎と照明弾が上がるのを確認する事ができた。
「さて、行くぞ。まずは自由落下に慣れろ」
高濃度に圧縮した源素を開放し、自由落下を始める。イサドラから悲鳴が漏れたが、聞かなかったことにしてやる。少しずつ落下速度が増していき、機体が揺れ始める。それもある所で終わり、速度が一定となる。
「少しずつ加速していくぞ。耐えろよ」
源素を再び圧縮して少しずつ貯蔵しながらウィング部に取り付けられたマギ・スラスタ・ジェットを改良したマギ・スラスターの出力を少しずつ上げていく。音速の壁を突き破り音が聞こえなくなる。ゴマ粒の大きさだった飛行船が今ではバゲット程度の大きさに見える。
「しっかり掴まれ!!突撃する!!」
スラスターを全開にして機体とランスを肉体強化と皮膚硬化の術式で強化して旗艦と思われる飛行船の艦橋とその真下にある源素浮揚器を貫く。地面に激突する前に機体の各部に取り付けられたマギ・スラスタ・ジェットとウィング部に搭載したベクトル操作の術式で強引に機体の向きを変更して隣の飛空船に下方向から突撃する。角度の関係で艦橋は貫けないが源素浮揚器を貫けば結果は同じだ。
開戦5分と経たずに飛空船が2隻、しかも1隻は旗艦が堕ちたことで士気がガタ落ちしたのが見える。さらに強面のグルンガストを先頭に新型機のレーヴァンティアの中隊が突撃し、ガンタンク部隊が遠距離から黒騎士を沈めていく。
大勢は既に決しているが、それでも飛空船が撤退を始める。出来るだけ鹵獲したいのだが、イサドラが失神してしまったのでリミッターが発動してしまった。追えないこともないが、肉体強化なしではイサドラの命にかかわる。ここは諦めるしかないな。通信機を作動させる。
「エル、すまんが飛空船は任せた。イサドラが失神した。戦闘続行不能だ。上空から監視に留める」
『了解です。こっちでも見てましたけど、中々の速さでしたね』
「これでも殺人的な加速とは言い切れないんだよな」
落下の速度を使ってようやく音速を超えれる程度にしか速度が出せない。それでも耐えられないのがイサドラだ。確実にトラウマになったな。眼下を見下ろしながら少し疑問に思った。
「エル、黒騎士の捕虜を何人か捕れるか?」
『どうかしたんですか?』
「士気の低下はともかく練度がそこまで高くないように見える。侵攻軍の練度が低いわけがないのにだ」
『性能差に慢心、だけでは説明が出来ませんね。分かりました。何機か鹵獲して捕虜にします』
これで疑問
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