第六十話 召喚士その四
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「うちは八段階、三十二の召喚神の他にもだっちゃ」
「風神雷神も呼べるか」
「他の召喚神もっちゃ」
「使役出来るか」
「そうだっちゃ」
「そうか、それも力を制御してだな」
「使役出来るっちゃよ」
こう英雄に話した。
「見世物小屋の時みたいに」
「見ていたがな」
「それで来たのはわかっていたっちゃ」
「そうか、では話が早い」
「それではだっちゃ」
「これから頼む、では俺達はこれから伊勢に行くが」
「伊勢の巫女さんにもだっちゃな」
「外の世界から来た者と聞いている」
この巫女についてもというのだ。
「だからな」
「会ってだっちゃな」
「そしてだ」
「巫女さんも仲間にするっちゃ」
「そうするつもりだ」
「そして十二人揃ったら」
「そこで旗揚げだ」
英雄は召喚士にこのことも話した。
「大坂でどうかと考えている」
「大坂っちゃ」
「あそこにな」
「いいっちゃね」
大坂で旗揚げと聞いてだ、召喚士は目を瞬かせてから応えた。
「あそこは商業が栄えるしっちゃ」
「城もだな」
「いいお城を築けるっちゃよ」
「川を使ってな」
「そうだっちゃ、しかもあちこちに行きやすいっちゃ」
「川でも路でもな」
「どちらもいいっちゃ。だからっちゃ」
「旗揚げをするのならだな」
「あそこが一番だっちゃ」
大坂、この地面だというのだ。
「まさにっちゃ」
「だからあの地に行く」
十二人揃ったその時はというのだ。
「しかしだ」
「今はっちゃ」
「伊勢に行く」
この国にというのだ。
「そうする」
「わかったっちゃ」
「それでは今からだな」
「同行するっちゃ」
「わかった、それでだが」
「それで?」
「まだ名前を聞いていないが」
英雄は召喚士にこのことも聞いた。
「何というのだ」
「高木愛実っちゃ」
笑顔でだ、召喚士は英雄に名乗った。
「八条大学二年、理学部っちゃ」
「理学部か」
「生物学科っちゃ」
このことも言うのだった。
「宜しくっちゃ」
「理系女子か」
「所謂それっちゃ」
笑顔でだ、愛実は英雄に話した。
「宜しくっちゃ」
「そうか、そのこともわかった」
「驚かないっちゃ?うちが理系女子で」
「うちの大学には多いからな」
八条大学にはというのだ。
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