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レーヴァティン
第六十話 召喚士その三

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「飲み茶屋に来る」
「それでは」
「これよりな」
 行って来るとだ、こう言ってそしてだった。
 英雄は小屋の楽屋裏に向かった、そして小屋の者に話してだった。
 そのうえでだ、彼は。
 楽屋裏に入りそこで召喚士と会った、すると召喚士から言ってきた。
「うちに会いに来たということは」
「そうだ、わかるか」
「うちを仲間に入れたい」
「そう思っている」
「そうか」
「そうっちゃね」
「ちゃね、か」
「これがうちの喋り方っちゃ」
 召喚士は英雄に笑って答えた。
「意外っちゃ?」
「そうした口調は想像していなかった」
 こう返したのだった。
「というかむしろだ」
「喋り方まではっちゃ」
「考えていなかった、しかしだな」
「それでもっちゃ」
「用件は一つだ」
「うちを仲間に入れたいってことちゃ」
「そうだ、それで来た」
「やっぱりそうっちゃね」
「それでだが」
「いいっちゃよ」
 召喚士は英雄に笑顔で答えた。
「うちもこのまま旅をしていてもっちゃ」
「一召喚士として終わるというのだな」
「これはこれで楽しいっちゃが」
 それでもというのだ。
「あんた達に入った方が面白いっちゃ」
「そう思ってか」
「それでっちゃ」
 こう言うのだった。
「今いいと言ったっちゃ」
「そうか、交渉は難しくなるかもと考えていたが」
「まあそこはあれっちゃよ」
「運命と言うか」
「それっちゃよ、神様か仏様にお導きか」
 英雄に笑って話した。
「それでっちゃよ」
「俺達の仲間になるか」
「寝たらここに来てるのは同じってことだっちゃ」
 実に明るい口調での返事だった。
「それでうちも聞いていたっちゃよ」
「外から来た世界の者がだな」
「十二人、あんたの下に集まってっちゃ」
「この島、ひいては世界を救う話をか」
「もう聞いていたっちゃよ」
 それで知っていたというのだ。
「そうだったっちゃしな」
「一緒に来ていいか」
「望むところだっちゃ」
 こうまで言うのだった。
「うちにしても」
「ではその召喚術をだな」
「これから宜しくだっちゃ」
 英雄にこうも言った、それも笑顔で。
「召喚術役に立てさせてもらうっちゃ」
「この世界を救う為にだな」
「そうさせてもらうっちゃ」
 このことを笑顔で約束した、そうしてだった。
 英雄は召喚士に今度はこう尋ねた。
「風神と雷神を呼んでいたが」
「ああ、そのことっちゃね」
「あれは召喚術の八段にはないな」
「全くないっちゃよ」
「そうだな、しかしだな」
「うちは召喚出来るっちゃ」
 召喚士は英雄にこのことも明るく答えた。
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