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夢幻水滸伝
第五十六話 幸先よい勝利その八

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「あれと般若湯の組み合わせは最高です」
「般若湯はビールやな」
「日本酒や白ワインもいいですが」
 それでもというのだった。
「やはりです」
「ビールやな、この場合は」
「お好み焼きや焼きそばにも」
「そやな、あと焼きそばも両方用意した」
 こちらの両方はというと。
「ソースと塩な」
「そちらもですか」
「両方出されるからな」
 中里は笑ってだ、焼きそばのことも話した。
「期待していてくれや」
「はい、是非」
「ほな今晩は鉄板とタコ焼き機を出して」
「そこで作ってですね」
「食べていこな」
 そうしたものをとだ、そして実際にだった。
 関西の軍勢はこの夜はお好み焼きや焼きそば、それにたこ焼きを食べて酒も楽しみ英気を養った。この時にだった。
 鵺はこちらの世界に出て来て中里に言ってきた。
「今のとこな」
「順調やな」
「魔物とも戦ってないしな」
「そやな、進軍中は魔物も出て来てな」
「連中とも戦うけどな」
「箱根では出て来てないな」
 中里は大阪のお好み焼きをへらで切って箸で口の中に入れつつ鵺に話した、鵺も自分の口でお好み焼きを一枚丸ごと食べている。
「まだ」
「こうした場所は多いけどな、魔物」
「ほな警戒はやな」
「ああ、まだ敵襲があるかも知れんしな」
「それでやな」
「陣は固めておくことや」
 この夜もというのだ。
「そうしてや」
「魔物、敵襲両方にやな」
「備えておくことや」
「そやな、それと明日から東国を進んでいくけどな」
「まずはやな」
「鎌倉、そして横須賀や」
 この二つの場所をというのだ。
「攻め取るで」
「横須賀もやな」
「あそこを手に入れたら軍港が使える」
 横須賀のそれをとだ、奈k里は今度はビールを飲みつつ鵺に話した。日本の具足を着ているが飲んでいる酒はこれだった。
「そこに吉川と又吉の水軍を入れる」
「そうなれば江戸湾も抑えられるな」
「そして上総、下総にも渡れる」
「相当に大きいな」
「そやからや」
 まずはというのだ。
「横須賀や」
「鎌倉と一緒にやな」
「あの街を手に入れるで」
「小田原とかよりもやな」
「あそこや、そしてそこからな」
「横浜やな」
「あそこも手に入れると大きい」
 東国第二のこの街もというのだ、もっと言えば日本でも有数の街だ。
「そやからな」
「横浜もやな」
「絶対に手に入れる」
 そうするというのだ。
「そうした戦略や」
「妥当な戦略やな、こっちの流れでいけたらな」
「ああ、しかし何かな」
「何や?」
「いや、箱根の敵やけどな」
 中里はお好み焼きを食べつつ鵺に言った。
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